July 25, 2018

N響「夏」2018 サラステのシベリウス&ブラームス

●20日はNHKホールでN響「夏」2018。今年はユッカ・ペッカ・サラステの指揮、バイバ・スクリデのヴァイオリン。前半はシベリウスの「アンダンテ・フェスティーヴォ」とヴァイオリン協奏曲、後半はブラームスの交響曲第1番というプログラム。「アンダンテ・フェスティーヴォ」はティンパニ入り。オープニングの音楽にぴったり。ヴァイオリン協奏曲ではスクリデが濃厚で雄弁なソロを披露。ソリスト・アンコールがヴェストホフ(1656-1705)の「鐘の模倣」。この曲、前にも聴いたことがあるような、ないような……。今風の反復的なヒーリング・ミュージックに聞こなくもない。後で録音で聴いてみると、全5楽章のヴァイオリン・ソナタ第3番の第3楽章が「鐘の模倣」で、この楽章だけが無伴奏。おもしろい。
●後半は重厚で力強いブラームス。オーソドックスな造形だが、要所以外ではティンパニなど意外と抑制的で、弦楽器中心のまろやかで豊潤な響きを堪能。終楽章は熱かった。アンコールはシベリウスの「鶴のいる風景」。凍てつく寒さを連想させる曲を、猛暑に聴くという快感。まるでコタツに入って食べるアイスクリーム。この曲って、途中で鶴が鳴くんすよね。実際の鶴の鳴き声を聴いてみると、そこまできれいなものでもないって気はするけど。

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