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August 20, 2018

だれかポステコグルー監督に頭上を見あげるように言ってくれ ~ 鹿島vsマリノス戦

ハゲタカ
●なぜ試合後のインタビューで、だれもポステコグルー監督に「残留争い」について尋ねないのか。もはやだれがどう見ても残留争いを戦っているマリノスだが、この苦しい状況で苦手の鹿島とアウェイで戦うことに。なんと、ポステコグルー監督は前の試合で機能したとは思えない3バックをふたたび採用した。しかも2013年7月から178試合連続フル出場を果たしてきた中澤佑二を外すとは(ベンチ外)。そして新戦力のチアゴ・マルチンスに栗原とドゥシャンを組み合わせるという3バック。試合? ああ、負けたとも。鹿島が1対0で勝った。負けなかったら驚いたと思う。だれかポステコグルー監督に頭上を見あげるように言ってほしい。ハゲタカたちが旋回しているのが見えるだろう。少し前まで、対戦相手たちはどんなにマリノスが負けていても、「今年のマリノスさんは強い」みたいなことを言っていた。ハイライン、ハイプレス、ハイリスクのウルトラ・ポゼッション・サッカーの先にだれも見たことがない未来があるんじゃないかと、みんな畏怖していた。だが、今はどうだ。対戦相手はどこも勝点3必須で臨んでくる。あの過激戦術は袋小路に向かって爆走しているだけ。そう見破られてしまったようである。
●マリノスが抱える問題点は前の試合とまったく同じ。3バックにしたが、バックラインから前線にボールを供給できる選手がいない。そこで中盤から扇原が下がってくるのだが、4バックと比べてさらに前が一枚減っているわけで、左右ウィングバックの山中、松原に出したところでボールが帰ってくるばかり。自らボールを持つサッカーをしているのに、展開力がまったくないという自己矛盾。そしてラインの裏も取られる、サイドのスペースも使われるで、中央の堅さだけで1失点に抑えたようなものだが、肉体派センターバックを並べるんなら堅守速攻のサッカーをやってりゃいいじゃないの。キーパーの飯倉の走行距離は5.5キロ。前節よりは走ったが、7キロ走ってくれないと物足りない。もういいんだ、勝てなくても。飯倉がゴールをがら空きにして7キロ走ってくれさえすれば。それなのに、それなのに、ウッ。
●下位5チームは名古屋のみ勝ち、後はそろって負けてくれた。マリノス、鳥栖、ガンバ大阪、長崎の4チームが依然勝点2の間に密集している。おそらく、この4チームから2チームが自動降格し、1チームが入替戦に臨むことになる。