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May 5, 2020

静かな大型連休

●長い連休の途中だが、今年は連休といってもふだんとあまり変わらないので、中間報告的に。ラ・フォル・ジュルネのないゴールデンウイーク。もちろんあらゆるイベントがやっていないし、緊急事態の真っ最中で、どこにも出かけられない。街は静かだ。といっても駅の近くに行くと、それなりに人通りも多い。先日、久しぶりに大きなスーパーに買い物に行ったら(普段はなるべく小さなお店で買い物をしている)、人の多さにドギマギしてしまった。密……これは密では……? いやいや、普段に比べれば半分以下じゃないか。レジの行列もまあまあ間隔をとっている。でも屋内に大勢の人がいる状況が久しぶりだったので。
●で、先日のベルリン・フィルのDCH生中継を見たのだが、弦楽器中心の室内楽編成で、舞台上は疎。全員2メートル以上の間隔を開けて並ぶ。譜面台はもちろんひとりひとつ。プレーヤーはマスクなし。マーラーの室内楽版では管楽器も入った(フルート、オーボエ、クラリネット各1、だったかな?)。無観客とはいえ公演再開に向けての第一歩を踏み出せたのは大きなこと。そして、こういったところに現在のベルリン・フィルのベルリン・フィルたるゆえんがあるというか、リーダーとしてのふるまいという点で敬意を抱かずにはいられない。ちなみにサッカー界では、ブンデスリーガが5月半ばから無観客での試合再開を目指しているそう。
●さて、日本では緊急事態宣言の延長がなされた。だれもが予想していただろうし、今回も事前に観測記事が出た。数字上、緊急事態宣言の効果はかなり効いているとは思うが、まだこれでも十分とはいえないようだ。新規感染者数の移動平均を見ると(左上)、4月中旬がピークで、現在はちょうど一か月前と同程度の水準。ここで気になるのはグラフと現実とのタイムラグ。潜伏期間と検査を合わせて約2週間のタイムラグがあるということなので、感染拡大の局面では「現実はグラフの2週間先を先を行っているから、実際にはもっと怖いことになっているはず」と悲観的に考えていた。しかし収束局面では逆に「実際はもっと収まっているはず」というふうについつい楽観的に考えてしまう。しかしみんなが過度に楽観すればまた感染が広がることは明らかなわけで、なんとも気持ちの持ちようが難しい。
●例の国別対数グラフを見ると、日本は欧米に比べれば人口当たりの死者数は格段に少ないものの、オーストラリアやニュージーランドとは同程度なので、人種や生活習慣の違いが強く影響しているとは思えないんだけど、どうなんでしょ。

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