June 23, 2020

@調布国際音楽祭


●リアルタイムでは見れなかったのだが、アーカイブをいくつか見て感嘆したのが「@調布国際音楽祭」。毎年、調布の街を舞台に開催されている「調布国際音楽祭」、今年はウィルス禍を受けてオンライン版の「@調布国際音楽祭」として開催されている。エグゼクティブ・プロデューサーは鈴木優人さん。最終日に開催されたのは、鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパンによるベートーヴェンの「第九」弟4楽章。なんと、総勢100名によるリモート演奏なのだ。各地から自宅で演奏する「第九」。そんなことができるんだという驚愕。全員イヤホンやヘッドフォンを装着しているので、クリック音(?)かなにかを聴いて同期させているのだと思うが、これで自然な音楽の流れを実現できているのがすごい。なにより「同期させただけの音楽」ではなく、ちゃんと人格を持った音楽というか、BCJのパーソナリティが反映されたベートーヴェンになっているのが画期的。ピッコロ奏者の方のお宅で、幼い女の子が音楽に合わせて踊っているのが尊すぎて泣ける。
●ほかには福川伸陽さんのオンラインホルン・リサイタルもアイディア満載ですばらしかった。ホルンの演奏そのものが見事なのはもちろんのこと、30分のビデオ配信のなかにホルンの魅力を伝えるためのいろんな工夫が詰まっている。楽器の発展についてのレクチャーもおもしろい。
●「@調布国際音楽祭」からは、単なる舞台の代替物ではなく、オンラインだからできるお祭りをやろうとする感じが伝わってくる。「@」(あっと)の一文字に意味がある。公演のアーカイブは一部を除いて6月30日まで公開されるそう。

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