March 9, 2021

マリノスvsサンフレッチェ広島 J1リーグ第2節

●さて、緊急事態宣言中ならが、Jリーグは開幕している。開幕戦で前王者川崎相手に敗れたマリノスの第2節はサンフレッチェ広島戦。7万人収容可能な日産スタジアムに観客は約5千人。DAZNで観戦。マリノスは今季は3バックをベースにするのかと思いきや、この試合は従来通りの4バックで。ディフェンスラインが松原、チアゴ・マルチンス、畠中、ティーラトンの安定布陣に戻り、大分から獲得した新戦力の岩田智輝をディフェンスではなく、中盤で扇原と並べて起用。トップ下にはマルコス・ジュニオールが帰ってきた。前線は仲川、前田大然、オナイウ阿道。争いの激しいゴールキーパーはオビ・パウエル・オビンナが先発。控えが背番号1番の高丘陽平で、昨季がんばった梶川はベンチ外。
●で、試合は相手に2点を先行されつつも、最終的に3対3で終わるという打ち合いに。またも勝てなかったのは残念ではあるが、追いつく展開でもあったので感触は悪くない。内容的にポステコグルー監督の目指すサッカーができていたはず。ボール支配率は66%で圧倒。パス数も多いが持たされている感はなく、前線からのアグレッシブな守備もできていたし、果敢な攻撃も見ごたえがあった。こちらの3得点はいずれも流れの中からで、前田大然の2発とオナイウのゴール。前田はスピードが武器だと思っていたが、2点目のダイビングヘッドのようにストライカーとしてのプレイぶりも頼もしい。というか、もともとサイドアタッカーではないようだが。3失点の内訳は、2点がPK、1点がフリーキックから。ミスもあったし、ツキもなかった。
●ともあれ、結果は出ていない。革新的な戦術でチームカラーを一変させたポステコグルー監督だが、豪州メディアによれば今季終了後に欧州の著名クラブへ移るという話も。そう……もうお互いに新しいチャレンジが必要な時期だと思う。むしろウイルス禍ですでにワンテンポ遅れた感もある。ポステコグルー監督は文句なしにすばらしい監督だが、一昨シーズンで優勝を果たし、昨季アジア・チャンピオンズリーグを戦ったことで、ひとつのサイクルが終わったように感じている。初期のゴールキーパーの役割(走るキーパー飯倉)のようなラディカルさがなくなり、次第にバランスを保ち、チームが成熟してきたゆえに、進むべき道が見えづらい。今季の難しさはそこ。

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