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May 17, 2021

鹿島vsマリノス J1リーグ第14節

●5月15日は「Jリーグの日」なのだとか。28年前のこの日、Jリーグは国立競技場で開催されたヴェルディ川崎vs横浜マリノス戦で幕を開けた。その創設時から続く「オリジナル10」同士の対決が実現。「Jリーグの日」がたまたま試合開催日に重なったおかげ。しかも鹿島とマリノスは降格を経験していない「オリジナル10」の2チーム同士という奇遇。DAZNで観戦。
●マリノスはJリーグ創設時からずっと鹿島を苦手にしてきたという実感がある。数字上の勝敗もさることながら、ここぞという試合でやられる印象。ただ、今季のマリノスは守備が安定しており、個の力でも相手を上回っている確信があった。だから鬼門のカシマスタジアムでも自分たちのペースで圧倒できるはず。それなのに、それなのに……鹿島 5対3 マリノス。恐るべし、ジーコ(→いません)。
●いや、強いと思うんすよ、今のマリノス。技術、スピード、プレイ強度、戦術的な洗練度、みんな高い。でも鹿島相手だと途中から歯車の回転が噛み合わなくなるというか、メンタリティで一歩及ばない、ような気がする。スコアだけ見たら乱打戦だが、中身はぜんぜん違う。お互いに猛烈なテンションでプレスをかけあい、コンパクトな布陣を保ち、攻守の切り替えが速く、「ああ、Jリーグもここまで進化したのか」と感慨を抱く濃密さ。25分、マリノスはエウベルが右サイドをワンツーで突破、爆速ダッシュで町田を振り切って低いクロスを入れ、これをオナイウが倒れ込みながらのヘッドでゴールに叩き込んで先制。ここまではよかった。
●しかし、40分、キーパー高丘がコーナーキックからハイボールをキャッチミス、さらにミスの後のリカバリーもできず土居に押し込まれて失点。さらに後半開始直後、相手ゴール前まで攻め込んだボールを奪われると、そこから縦パスであっという間にハイラインを破られ、白崎のスルーパスに抜け出た土居がキーパーと一対一になり逆転ゴール。53分、またも白崎のスルーパスにハイラインの裏を突かれて、松村が抜け出て、これをティーラトンがファウルで倒してPK。土居が決めてハットトリック。この失点が痛かった。この後、マリノスは、すぐに荒木にも決められて3点差を付けられてしまう。この4対1が最終的に5対3になったのだが、終盤はドタバタ劇を目にする思い。高丘にしてもティーラトンにしても、ミスは必ず起きるもの。ただミスの後で落ち着きを欠いている。5失点目も高丘のミスから。キーパーのポジション争いが激しいマリノスだが、ポステコグルー監督は次の試合で高丘を使うだろうか。大きなミスをしたからこそ使うと考えるか、ベンチの梶川が復権するのか。
●鹿島の監督は解任されたザーゴの後を継いだ相馬直樹。前半はサイドのスペースを狙っているように感じたが、後半はハイラインの裏をまんまと突いた。これでまた一段と鹿島への苦手意識が強くなってしまった。