June 16, 2021

セバスティアン・ヴァイグレ指揮読響のブラームス他

●15日はサントリーホールでセバスティアン・ヴァイグレ指揮読響。前回日本に長期滞在して読響との結びつきを一段と深めたヴァイグレが、またも14日間の隔離措置を経て登場。すでに7月公演の指揮者がヴァイグレに変更されると発表されており、今回もヴァイグレは日本に長期滞在することになるわけで、頭が下がる。プログラムは「名曲シリーズ」にふさわしい序曲、協奏曲、交響曲の三本立て。ヴェルディの「運命の力」序曲、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲(アラベラ・美歩・シュタインバッハーの独奏)、ブラームスの交響曲第1番。指揮者とソリストがそろって来日できた。
●後半のブラームスが圧巻。オーケストラの響きが格段に緊密になり、堂々たる本格派のブラームスに。しかし、サウンドは澄明で、決して重苦しくならなず、むしろ流麗なほど。第1楽章リピートありは吉。特に第2楽章以降、作品に自然賛歌の要素を普段以上に強く感じる。ホルン、独奏ヴァイオリン(新コンサートマスター林悠介)など、ソロも聴きごたえあり。おしまいの高揚感あふれるコーダの後、客席は間髪入れずに拍手したい派と一呼吸置きたい派に見事に分かれた。すぐに帰る人々も少なからずいる一方、立ち上がって熱心に拍手を続ける人も多く、ヴァイグレのソロ・カーテンコールに。感慨深そうなヴァイグレ。だんだん客席の雰囲気が日常に戻りつつあると実感する。

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