June 30, 2021

2試合で計14ゴール EURO2020 ラウンド16 クロアチアvsスペイン、フランスvsスイス

●当初は「今回はイマイチ、観る気になれないなあ」などと思っていたが、決勝トーナメントに入ったらがぜんおもしろくなってきた、EURO2020。正直、スタジアムの盛り上がりにも影響されている。試合を作るのはファン。そして、案の定、ファンたちの間で感染が広がったというニュースが。これから同様のニュースが続くかも。
クロアチア●で、本日もこれから観る人のために当日分の結果バレを避け、昨日分の試合について書く。まずはクロアチア対スペイン。忘れている人も多いと思うが、クロアチアは前回ワールドカップ準優勝。中心選手のモドリッチは健在。司令塔でもあり、精神的支柱でもある。対するスペインは最強国の一角。お互いに超ハイレベルなボール回しで、パススピードが速い。ところが、そんなスペインのバックパスにキーパーのウナイ・シモンがまさかのトラップミス、そのままボールがゴールに吸い込まれた。信じられない光景だが、このオウンゴールでクロアチアが先制。しかし、これに動揺しないのがスペイン。怒涛の波状攻撃から前半の内にサラビアが同点ゴール。後半に入ると左サイドからのクロスにアスピリクエタが頭で合わせて逆転。さらにフェラン・トーレスが3点目を決めて、2点差を付けてしまう。
●これで決まりと思いきや、クロアチアは魂のフットボールで85分にオルシッチが1点を返し、終了直前の92分、左からのクロスボールにパシャリッチが頭で合わせてまさかの同点弾。3対3で延長戦に入った。延長戦は選手間の距離が開き、「走ったほうが勝ち」というほとんどノーガードの打ち合いに。クロアチアは90分の同点劇ですでにパワーを使い果たしていたか、スペインのモラタ、オヤルサバルがゴールを決めて突き放した。クロアチア 3-5 スペイン。
●スペインは一頃すばやいショートパスでボールを保持する「ティキタカ」で一時代を築いたが、もはやその時代は終わったと改めて痛感。魅せる「ティキタカ」がやがて目に余る「守備のためのボールポゼッション」に変貌し、その後、ふたたびダイナミズムを取り戻してバランスのとれたチームになっている。そして、欧州の同質化も感じる。強いチームはみんなよく似ている、というか。結果的に、サイドからの高速クロスやディフェンスラインの裏を狙う縦パスなど、ごくシンプルな攻撃の優位性を感じる。
フランス●もう一試合、フランス対スイスはハイライトしか観れなかったが、こちらも壮絶な展開で3対3。2点リードされていたスイスが、81分と90分のゴールで追いついた。延長戦でも決着がつかず、PK戦によりスイスが勝ち抜け。PK戦ではフランスの5人目、エースのムバッペただひとりが外してしまう。ちなみにPK戦は統計上、先攻が圧倒的に有利であり(60%の勝率)、先攻のスイスが順当にPK戦を制したともいえる。

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