August 4, 2021

東京オリンピック2020、U-24ニッポンvsU-24スペイン

スペイン●東京オリンピック2020、U-24ニッポンは準決勝でU-24スペインと対戦。シーズンオフに開かれるオリンピックに対して、欧州の強豪国がベストメンバーを送り込むことはほとんどないが(特に今年はEURO2020があったので)、例外はスペイン。なんと、スペインの各クラブは選手の招集に応える義務があるのだとか。そんなわけで真に世界のトップ選手たちが顔をそろえているのだが、かなりのメンバーはしばらく前までEURO2020でもプレイしていた選手たち。彼らは夏にふたつも国際大会に出場することになる。いくら代表選手だからといって、こんなに休みなく肉体を酷使していいのだろうか。本当にサッカー界はオリンピックをどうにかしたほうがいい。U-20の大会にする(オーバーエイジなし)とか、O-35マスターズにするとか。いや、参加しないのがベストかもしれない。脱退したい。
●はっ。これが負け惜しみというヤツなのか。そう……もしかしたらという期待を持ってしまっただけに、延長後半のマルコ・アセンシオのゴールが恨めしい。ニッポンとスペイン、大きく括ればサッカーのスタイルは似ている分、レベルの差を痛感した試合でもあった。序盤からほとんどスペインにボールを持たれてしまい、ニッポンは守備ブロックを敷いてカウンターを狙うしかない耐える展開。吉田がPKを取られた瞬間には失点を覚悟したが、VARに救われた。VARに感謝するしか。おそらく監督のプラン通りに進んだゲームでもあって、守備に奔走しながらも後半途中まで0対0で乗り切ったのは森保監督の「成功」といってもいい。お互いにフレッシュな選手を投入したが、終盤はスペインの足が先に止まり、ニッポンが初めて優位に立ったように感じた。ここで決める展開もあったとは思う。延長戦に入ってからは消耗戦で、互いにチャンスはいくつかあったが、わずかな差でスペインがゴールを決めた。ある意味、ニッポンの成長をしみじみと感じた試合でもあって、こういった戦い方が成立するところまで個の力が上がったのであり、選手層が厚くなったということでもある。U-24ニッポン 0対1 U-24スペイン
●それにしても奇妙なのは、ニッポンは敗退したのにもう一試合を戦わなければならないということ。毎回思うのだが、4位のチームは必ず連敗で大会を終えることになる。サッカーだけに限った話ではないが、本来、世界のトップ4は讃えられるべき結果なのに、最後に屈辱を味わう。EUROのいいところは3位決定戦というナンセンスな試合がないところだということを思い出す。オリンピックも見習うべき。3位が2チームあってもなにも困らないだろう。3位決定戦など、いったいだれが見るというのか……。あ、最後のは少しウソ。というか、しつこく負け惜しみ。
●ニッポンのメンバーだけ。GK:谷晃生-DF:酒井宏樹、吉田麻也、板倉滉、中山雄太-MF:遠藤航、田中碧(→橋岡大樹)-堂安律(→前田大然)、久保建英(→三好康児)、旗手怜央(→相馬勇紀)-FW:林大地(→上田綺世)。ワントップのポジションを上田ではなく林が獲ったのは意外に思ったが、あの泥臭いプレイスタイルは魅力。前線で体を張ってボールを保持できる。

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