August 5, 2021

フェスタサマーミューザKAWASAKI2021 広上淳一指揮京都市交響楽団

フェスタサマーミューザ KAWASAKI 2021
●4日はミューザ川崎へ。フェスタサマーミューザKAWASAKIに広上淳一指揮京都市交響楽団が初登場。前半はブラームスのヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲(ヴァイオリンに黒川侑、チェロに佐藤晴真)、後半はベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」。2022年3月での退任が発表されているマエストロと京響コンビの成果を披露するにふさわしい本格派プロ。京響のサウンドは豊麗で、成熟しており、まさしくトップレベル。かつての20世紀の巨匠たちが築いた伝統の延長上にある堂々たるブラームスとベートーヴェンを堪能。ブラームスでの黒川侑と佐藤晴真は室内楽での共演も多いのだとか。地味に思われがちな二重協奏曲に鮮やかさと鋭さ、生命力をもたらしてくれた。「英雄」は悠然としたテンポによるスケールの大きな演奏。開演前のトークで(司会は奥田佳道さん)、マエストロは「温故知新」のベートーヴェン像を語ってくれたが、納得。盛大な喝采の後、恒例の分散退場になったが、拍手は鳴りやまず、だいぶ待った後でマエストロのソロカーテンコールに。すでに着替えに入っていたようで上着なしの姿で登場。
●日々目が離せない「都内の最新感染動向」、新規陽性者数が過去最高を更新している。東京文化会館で予定されていたオペラ夏の祭典2019-20 Japan⇔Tokyo⇔World「ニュルンベルクのマイスタージンガー」は、公演関係者の感染により準備が整わないことから2公演とも中止になってしまった。無念というほかない。先日、札幌のPMFがやはり途中で中止となってしまった。従来とは異なるフェーズに入っているのを感じる。その一方で、ワクチン接種は案外とハイペースで進んでいて、周囲では現役世代でもすでに2回接種を終えた人が増えてきた。まだら模様の夏が進む。

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