August 9, 2021

フェスタサマーミューザKAWASAKI2021 アンドレア・バッティストーニ指揮東京フィル

●6日はまたもミューザ川崎へ。フェスタサマーミューザKAWASAKI 2021で、アンドレア・バッティストーニ指揮東京フィル。予定通りにバッティストーニが来日、サービス満点のイタリア音楽プロを披露してくれた。前半はヴェルディの「シチリア島の夕べの祈り」序曲、レスピーギの組曲「シバの女王ベルキス」、後半はニーノ・ロータのハープ協奏曲(吉野直子)とレスピーギの交響詩「ローマの松」。久々に聴くバッティストーニだが、やはり音楽に勢いがあってドラマティック。東フィルの明るく華麗なサウンドでスペクタクルを堪能。お腹いっぱい。
●「シバの女王ベルキス」は吹奏楽の世界では人気曲なんだそうけど、オーケストラで聴く機会はめったにない。バンダも大活躍でド派手。なぜか和太鼓が使われていて、これがひなびたテイストを醸し出していて妙にカッコいい。ニーノ・ロータのハープ協奏曲も珍しい。新古典主義風で、蒸し暑さを吹き飛ばす爽快さ。擬古的ではあるんだけど、パロディ的な趣も感じる。ブランデンブルク協奏曲第3番っぽい第1楽章とか。あるいは今から見るとRPGのBGM風とも。アンコールにトゥルニエの演奏会用練習曲「朝に」。「ローマの松」は壮麗。ミューザの空間は大音響にも飽和せず、スカッと鳴り切る。このホールならではの快感。クラリネットのソロが絶品。盛大に盛り上がっても荒っぽくならないのも吉。この日も拍手が鳴りやまず、バッティストーニのソロ・カーテンコールに。いや、コンサートマスター(近藤薫)と一緒に登場したからソロとは言えないのか。デュオ・カーテンコール?

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