November 10, 2021

ショパン・コンクール優勝者ブルース・リウのリモート記者会見

ブルース・リウ記者会見
●現在、ショパン・コンクール優勝者のブルース・リウが来日中。えっ、ついこの前までコンクールに出てたのに!と思いきや、すでにツアーが始まっており最初の訪問地が日本。明日のリサイタル(完売)を前に本日、リモートで記者会見が開かれた。限られた時間を有効に使うために事前に参加者から質問を集めておき、会見冒頭からリウさんがそれに次々と答える方式。もちろん、参加者多数で質問も盛りだくさん。使用ツールはZOOM。
●一問一答みたいなものはすぐにどこかに出ると思うので、自分の印象をつらつらと書くと、リウさん(ってのはヘン?)はオープンで率直な好青年といった様子。おそらく優勝決定の瞬間からありとあらゆるメディアから取材され、コンサートとメディア対応に明け暮れるような日々が続いて相当に疲れもたまっていると思うのだが(そして昨晩はよく眠れなかったようなのだが)、それでも何十回も答えたであろう質問に落ち着いて答えてくれる。この状況ではある意味逆説的だけど、この日の会見でなんども出てきた言葉が「フレッシュネス」。たとえば自身が演奏に臨む姿勢をこう語る。
●リウ「自分にとっていちばん大切なのは新鮮さを失わないこと。ステージに上るまで常に新しいアイディアを探している。練習と同じものを再現しよう、安定した演奏をしようという気持ちはまったくない。その正反対。常に新しいことに挑戦したい、まったく違った演奏をしたいと思っている」
●ショパンのイメージについて。リウ「ショパンは肉体的に病弱だけれど、愛国心もあって精神的には強靭。私と正反対でとても内気だった。自分は楽観的で楽しく社交的。ショパンと自分とのバランスをどうとるかをいつも考えている。もちろんショパンの思い描いていたものを伝えることがなにより大切なのだけれど、自分の個性も表現しなければならない。作曲家の意思を尊重しながら、新鮮でみずみずしい演奏をしたい。毎回、新しい発見、新しい喜びがなければいけない」
●今後、ショパン以外にどんな曲を弾いていきたいかを尋ねてみた。リウ「ショパン・コンクールに優勝しておいてショパンを弾きたくないというわけにはいかないけれど、今は違う作曲家をもっと弾きたいなという気分。特にラヴェルやラモーなどのフランス音楽。知られざる傑作を発掘していきたいという気持ちも強い。スタンダードな曲ばかりを演奏しているとクラシック音楽が廃れてしまう。ほかにも興味のある作曲家がたくさんいる。モーツァルトやハイドンのような古典派の音楽も弾きたい」

このブログ記事について

ショップ