August 24, 2022

クロノス・クァルテット JAPAN 2022 記者会見

クロノス・クァルテット JAPAN 2022 記者会見 デイヴィッド・ハリントン
●9月24日から10月2日にかけて、クロノス・クァルテットが19年ぶり(!)の来日公演を開催する。9/24ロームシアター京都、9/28東京オペラシティ、9/30彩の国さいたま芸術劇場、10/1神奈川県立音楽堂、10/2盛岡市民文化ホールを巡るツアー(公演一覧)。ロームシアター京都ではジョージ・クラムの「ブラック・エンジェルズ」とライヒ「ディファレント・トレインズ」を中心としたプログラム、東京オペラシティはライヒ「ディファレント・トレインズ」「トリプル・クァルテット」、彩の国さいたま芸術劇場ではクラム「ブラック・エンジェルズ」やジミ・ヘンドリックス「紫のけむり」、神奈川県立音楽堂ではテリー・ライリーの「サン・リングズ」日本初演といったように、プログラムは5会場ですべて違っている。クロノス・クァルテットの代名詞的な作品が多く並んでいる。
●6月下旬にオンラインで記者会見が開かれ、クロノス・クァルテットのヴァイオリニストで芸術監督のデイヴィッド・ハリントン(写真)、エグゼクティヴ・ディレクターのジャネット・クーパートウエイトの両氏が参加。ハリントン「久しぶりに日本を訪れるのを楽しみにしている。日本の聴衆の質は特別。ホールもすばらしい。少しずつ人々の生活が戻りつつあるなかでの来日は意義深いもの」。さらにプログラムについて「クラムの『ブラック・エンジェルズ』は私たちの活動のきっかけとなった大切な作品。ライリーの『サン・リングス』はNASAからの委嘱作品で、本当にすばらしい作品。ライリーは現在日本に住んでいるので、聴きに来てくれるかもしれない。ライヒの作品は私たちの核となるレパートリー。私たちの音楽の巨大な支柱のひとつといえる」。
●また、現在クロノス・クァルテットが力を注ぐプロジェクトとして、「フィフティ・フォー・ザ・フューチャー」が紹介された。これは50人の作曲家に1作品ずつを委嘱し、これを録音し、さらに世界中の若いプレーヤーたちのためにインターネットでスコアを無料でダウンロードできるようにするというもの。日本人作曲家では望月京の作品も含まれている。クーパートウエイト「プロジェクトの正式タイトルは『フィフティー・フォー・ザ・フューチャー クロノス・ラーニング・レパートリー』。より多くの若い音楽家たちにクロノス・クァルテットの考え方、音楽の豊かさを知ってほしいと思い始めた。すでにウェブサイトで2万5千回以上のダウンロードがあった。今回の日本ツアーでも10作品を披露する」。
●ということなので、さっそく 50 for the future のサイトを見てみたら、50作品がそろっており、それぞれスコアもパート譜も自由にダウンロードできるようになっていた。音源や作曲家インタビュー等も載っている。

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