September 28, 2022

ニッポン代表vsエクアドル代表 キリンチャレンジカップ2022 デュッセルドルフ

●ワールドカップに向けて最後の準備となるデュッセルドルフで開催されたキリンチャレンジカップ、第2戦は対エクアドル代表。森保監督は今回も律義に前のアメリカ戦から選手全員を入れ替えてきた。もう監督の狙いは明らかだろう。毎回、親善試合が2試合あるたびに2チームを用意してきたのは、ワールドカップ本番でもそうするつもりだから。本番でニッポンはドイツ、コスタリカ、スペインと中三日で戦う。これをAチーム、Bチーム、Aチームで戦うのが森保監督の狙いのはず。ABAの三部形式ローテーション戦略だ。だから今回のアメリカは仮想ドイツ、エクアドルは仮想コスタリカとして選ばれた対戦相手だったのだろう。先発の座は11人ではなく、22人。おそらく森保監督はゴールキーパーもふたり使うはず、チームの士気を考えて。
●さて、そんなニッポンBチームのメンバーはGK:シュミット・ダニエル、DF:山根、谷口、伊藤洋輝、長友(→吉田)-MF:柴崎(→遠藤航)、田中碧-堂安(→伊東)、三笘(→相馬勇紀)-南野(→鎌田)-FW:古橋(→上田綺世)。布陣はアメリカ戦と同じ4-2-3-1で、トップ下に南野が入った。戦い方はAチームと同じ。ただ相手が違う。エクアドルはアメリカほど組織的で精力的なプレスをかけてこないが、個の技術では上。基本的にボールをつないで攻めるチームではあるが、アメリカと違って緩急のリズムがあって柔軟。前半はエクアドルが攻勢で、ニッポンが守勢に回る展開だったが、後半になると強度がやや落ちて、ニッポンのチャンスが増えた。ただ両キーパーとも好セーブが多く0対0のスコアレスドロー。ニッポンはシュミット・ダニエルがエネル・バレンシアのPKをストップするなど大活躍。正直なところ、これまでシュミットは代表での好セーブが少なく、セーブ力に疑問を感じていたのだが、これで一気に挽回した感がある。
●試合全体でボール支配率はほぼ五分、パス成功率は両者とも80%を超えていた。親善試合とは思えないしまったゲームだったが、試合内容ではエクアドルがやや勝っていたか。結果的に無失点だったものの、三笘のサイドの守備は気になる。中央も柴崎と田中碧のコンビだと、Aチームの遠藤と守田とはだいぶ差がある感じ。南野は本来中心選手のはずだが、モナコに移籍してから所属チームでも調子は上がらないようで、コンディションがもうひとつ。トップは途中出場の上田が健闘、強度の高さで機能していた。
●で、結論として森保監督のなかでABAの完全ローテーションは「行ける」となったのか「やっぱり厳しいね」となったのか、どうなんでしょね。この2試合を見ると、遠藤航など守りのキープレーヤーはローテーションさせられないんじゃないかと思ってしまうのだが。

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