March 9, 2023

マリノスのゴールキーパー問題

ゴールネット
●「は? そんなの知らねーよ」だと思うが、聞いてほしい、マリノスの正ゴールキーパー問題について。昨シーズンの絶対的な守護神、高丘は開幕直前にアメリカに移籍してしまった。で、今季の開幕スタメンはオビ・パウエル・オビンナになった。たぶん、マリノスサポはみんなオビが好き。出身は大宮だが、流通経済大学を経てマリノス入団後、出場機会がなかなか訪れない中で研鑽を積み、ローンに出た栃木で武者修行しながら、雌伏の時を過ごしてきた。そして今季。オビはスーパーカップから3試合に出場し、結果を出してきた。
●一方、マリノスはキーパーを補強している。マリノス育ちの大ベテラン、飯倉を再獲得してベンチに座らせるのは、まあ、わかる。プレイ以外での貢献度が高いはず。白坂楓馬はローン先の鹿児島から帰ってきた。オビのよきライバルになるか。オビ、白坂、飯倉でポジションを争うことになった……と思っていたら、開幕後にさらにガンバ大阪から一森純をローンで獲得した。ガンバはキーパーの選手層が厚く、一森は第3キーパーの扱い。だが、ケヴィン・マスカット監督は一森が来ると即座にリーグ戦で先発させ、さらに昨日のルヴァン・カップでも先発させた。どちらも控えは飯倉。なんと、一森が正ゴールキーパーなのか。しかも控えに飯倉を置くとなれば、オビはどうなる? 開幕スタメンだと思ったら、ベンチにも入れないとは!
●オビが今季チャンスをつかめないとなったら、きっと他のクラブから声がかかるし、オビはマリノスを見限ると思う。一方、一森はローンの選手。活躍してもガンバに帰るだろう。仮にシーズン後に完全移籍させるにしても、将来有望な若いオビの代わりに今年32歳の選手を獲るのはどうなのか。
●監督がどうしても一森を使いたいのなら、せめてカップ戦はオビを起用してほしいというのがファンとしての願い。白坂だって昨季は鹿児島でばりばりに試合に出ていたのだから、チャンスを与えたい。一森、飯倉、オビ、白坂。競争が激しいのはいいことかもしれないが、このままだと、チームに余計な緊張が生まれるんじゃないかとゾワゾワしている。