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January 25, 2024

尾高忠明指揮大阪フィルの武満徹&ブルックナー6

ブルックナーの切手●22日夜はサントリーホールで大阪フィルの東京定期演奏会。尾高忠明指揮で武満徹のオーケストラのための「波の盆」、ブルックナーの交響曲第6番というプログラム。今年はブルックナーの生誕200年ということで、ただでさえ大人気のブルックナーがますますの超絶大人気作曲家になること確実なわけだが、自分はこれが今年の初ブルックナー。
●武満徹の「波の盆」は同名のテレビドラマのために書かれた音楽。とてもやさしく温かい音楽で、大阪フィルの重心低めな弦の美しい響きが印象的。ノスタルジーを喚起する。冒頭の穏やかなテーマが最後に帰ってくるところで、旅の終わりのような感慨があるのだが、同様にブルックナーの交響曲第6番のおしまいでも第1楽章冒頭主題が回帰するという相似性がこの選曲の理由のひとつか。
●ブルックナーは大阪フィルの本領発揮。重厚でパワフルなサウンドだが、決して力尽くにならないのが吉。端正で音楽の流れがスムーズ。白眉は第2楽章か。丹念に彫琢され、彫りの深い音楽。終楽章は豪壮。ぐいぐいと進む。客席は大喝采で、楽員退出後に尾高さんとコンサートマスターの崔文洙さんのふたりでカーテンコールに。
●昨晩のアジアカップ、日本代表vsインドネシアの話題はまた明日に。