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April 22, 2024

Jリーグ、冴えないマリノスと躍進する町田

●マリノスが冴えない。予想通りではあるが、選手層が薄くなったうえに、けが人が多い。試合内容から言っても、ハリー・キューウェル新監督にはよい印象がない。4月10日のガンバ大阪戦が象徴的だったと思うが、この試合は2対0で完勝したように見えて、内容的にはガンバに押されまくって山のようにシュートを浴びた。ボール保持率も五分五分に近かった。耐えて耐えて、決定力の差で勝ったのだが、いつからそんなチームになったのか。ポステコグルー監督時代の狂信的で原理主義的なアタッキングフットボールが懐かしい。ケヴィン・マスカット監督はもう少しバランスを重視したが、それでも1点リードしたら2点リードを狙うという哲学は受け継がれていた。たとえ期待値として損だとしても攻撃的に戦う、なぜならそれがフットボールの本質だから、という哲学。ロマン主義のフットボールだ。4月13日の湘南戦は、控え選手中心ながらも先行逃げ切りに成功するかと思いきや、退場者でひとり減った湘南にゴールを奪われてドロー。そして17日、アジア・チャンピオンズ・リーグ準決勝では、蔚山 0-1 マリノス。キーパーのポープ・ウィリアムのビッグセーブのおかげで1失点で済んだというイメージ。ロマンは機能していない。
●一方、今季のJリーグの最大の驚きは、首位に立つ昇格組の町田! 最初の数試合で首位に立った時点では「まだ始まったばかりだし」と思っていたが、9節まで来て首位なのだから、強さは疑いようがない。黒田剛監督は一昨年まで教師として青森山田高校のサッカー部を率いていた(当然プロ選手の経験はない。欧州や南米では珍しくないが、Jリーグではまだ珍しい)。プロ監督デビューの最初の年でJ2優勝と昇格を果たし、今J1で首位を走っている。どう考えても伝説だ。にもかかわらず、そのサッカースタイルがしばしば非難の対象になる。失点をしないために徹底的にリスクを管理し、無用にボールをつながず、やや荒っぽいファウルが多く、インプレイの時間が短く、ロングスローを多用し、あらゆる局面で勝つための最適化を図る。リアリズムのフットボールだ。黒田監督はヒーローのはずなのに、ヒールめいた雰囲気が漂ってきているのがおもしろいところ。しかし、競技である以上、勝てばそれが正解。非難されるいわれはない。われわれは嫉妬しているのだ。
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●Microsoft Edgeを最新バージョンにアップデイトすると、このサイトにアクセスできなくなるようだ(Cloudflare Forbidden HTTP Response Code:403が出る)。このサイトに限らず、httpのサイトはブロックされる模様。原因は、Edgeの設定>プライバシー、検索、サービス>セキュリティの項目にある「Microsoft Edge セキュア ネットワーク」のようだ。ここが「最適化(推奨)」になっているとhttpのサイトをはじく。この項目を「サイトの選択」にするか、「Microsoft Edge セキュア ネットワーク」をオフにすると、アクセスできるようになる。これはどう対応したらいいものか、困ったもの。いや、サイト自体をhttpsにすればいいのだろうが、簡単ではなさそう……。