●あー、なんだこりゃ、この悔しい負け方は。昨晩はテレビ中継がなかったW杯予選、オーストラリアvsニッポン。DAZN独占生中継。オーストラリア代表のトニー・ポポヴィッチ監督の策にまんまとやられてしまった。ニッポンはすでにW杯出場を決めていたので、主力選手を休ませ、フレッシュなメンバーを大胆に起用。一方、ホームのオーストラリアはW杯出場のために勝ち点が欲しい。次節はアウェイのサウジアラビア戦なので、なおさら。
●互いに陣形は3-4-2-1。ニッポンがこれだけメンバーを落とせば、ホームのオーストラリアは攻めてもよさそうなものだが、ポポヴィッチ監督はしっかりとミドルブロックで守ってきた。ハイプレスはしない。が、ゴールキーパーからはつなぐ。序盤からほとんどの時間帯でニッポンがボールを持つ。オーストラリアはずっとカウンターを狙っているのだが、チャンスになりかけても五分五分の局面でことごとくニッポンにボールを奪われてしまう。メンバーを落としているのに、びっくりするほどニッポンがボールを回収できてしまうのだ。
●で、根比べが続いて、もうスコアレスドローで十分かなと思った終了直前、90分にオーストラリアがワンチャンスを生かしてゴールを決めてしまった。ライリー・マクグリーが巧みなターンから前に突破、マイナスに大きく折り返したボールをアジズ・ベヒッチが右足できれいに外から巻くボールを蹴ってゴール。1対0。えー、そんなプレイができちゃうの……。オーストラリアに16年ぶりに負けた(意外と負けていないのだ)。
●悔しいが、相手の狙い通りの展開。でも問題はそこまでゴールが奪えなかったこと、より正確にはゴールの可能性のあるシュートシーンがほとんどなかったことか。ボールを持たされていた、というパターン。新戦力はみんな持ち味を発揮していたとは思うんだけど、一方で鎌田あたりは次元の異なるプレイをしていたわけで、やはり差はある。
●GK:谷晃生-DF:関根大輝、渡辺剛(→高井幸大)、町田浩樹(→瀬古歩夢)-MF:藤田譲瑠チマ、佐野海舟(→久保建英)-平河悠、俵積田晃太(→中村敬斗)-鎌田大地、鈴木唯人-FW:大橋祐紀(→町野修斗)。町田と渡辺は負傷交代。平河も大橋も鈴木唯人も奮闘していたのだが、もう一歩及ばず。藤田譲瑠チマはやはり上手い。でも、もう少しチャンスをクリエイトしてほしい。こちら側では藤田譲瑠チマが元マリノスだが、オーストラリア代表のセンターバック、ミロシュ・デゲネクも元マリノス。あと、オーストラリアではともに途中出場のミッチェル・デューク(町田)とジェイソン・ゲリア(新潟)が現役Jリーガーだった。
June 6, 2025