●昨日、ショパン・コンクールの話題をとりあげて思い出したが、そういえばGramophone Awards 2025が発表されたのだった。Recording of the Yearに選ばれたのは合唱部門受賞のラファエル・ピション指揮ピグマリオンによるバッハ ロ短調ミサ曲(Harmonia Mundi)。なんというか、「大賞」感のあるチョイスで収まりのよい感じ。賞の一覧は公式サイトを見てもいいが、一覧性の高いのはPresto Musicのほうか。ラインナップを見ていろいろと思うところはあるだろうが、ともあれレコーディングを対象にした賞が健在なのはうれしいところ。ストリーミングの時代になっても、新録音がリリースされているということなので。
●Gramophone Awardsは賞にスポンサーが付いているのがすごいなと思う。ウィグモア・ホール、クラシックFMなどのロゴが並ぶ。賞の性格上、レコード会社をスポンサーにするわけにはいかない。日本だったらどういうところがスポンサーになりうるのかな……と少し考えてしまった。
●室内楽部門の受賞は、クリスチャン・ツィメルマン、マリア・ノーヴァク、カタージナ・ブドニク=ガラズカ、岡本侑也によるブラームスのピアノ四重奏曲第2番&第3番(DG)。これがグラミー賞だったら日本人が受賞したとニュースになるところだが、Gramophone Awardsではそうはならない。クラシック音楽界ではこちらのほうがずっと注目度が高いはずだが、まあ、しかたがない。
October 24, 2025