Disc: 2016年4月アーカイブ

April 6, 2016

BISレーベル、無音の30秒

●スウェーデンのBISレーベルのCDには、最後のトラックのおしまいに30秒ほどの無音部分がある。全部が全部そうなのかどうかは知らないが、ワタシが聴いた限りではどれもそうなっている。これは最後のトラックを再生し終えた直後にCDプレーヤーの「シャー!」の音が鳴ってしまうと余韻が壊されるから、わざわざ余白を入れるようにしているという話だったと思う(ですよね?)。
●で、音楽配信時代が到来した今、BISの音源はどうなっているか。Apple Musicとかのストリームで再生しても、ダウンロードしてデータを購入しても、やっぱり30秒間の無音が入っている。そりゃまあ、CDと同一データを置いたらそうなるか……。でもCD体験のない若い世代にとっては、この無音の30秒間は謎の空白なんじゃないだろうか。たとえばバッハのロ短調ミサのようにCDで2枚組だったアルバムを聴くと、グロリアのおしまいに思わせぶりな30秒間の静寂が訪れる。
●だれかBISでジョン・ケージのアルバムを出すときは、最後のトラックに「4分33秒」を置いてみてはどうか(←無駄にややこしい)。

April 5, 2016

ハンガリー大使館で金子三勇士CD発売記念レセプション

●3月30日、ハンガリー大使館での金子三勇士CD発売記念レセプションへ。金子三勇士さんは1989年生まれで、お父さんが日本人でお母さんがハンガリー人。6歳からハンガリーに渡ってピアノを学び、2006年に日本に帰国して大活躍中。今回、ユニバーサルミュージックより「ラ・カンパネラ~革命のピアニズム」がリリースされた。
●すでに実演では何度か演奏を聴いていて、礼儀正しい好青年だなとは思っていたけど、実際にお会いしてその印象はさらに強まった。もう、ホントにさわやか。おまけに話術がすごく達者。特に印象的だったのはリストの「ラ・カンパネラ」の話かな。ハンガリーにいたころは「ラ・カンパネラ」なんて練習曲にすぎないと思っていたのに、日本に帰国したら「リストといえばラ・カンパネラ」みたいにこの曲が愛されていて仰天したのだとか。で、その頃はまだぎりぎり反抗期が残ってたから「そりゃ違うんじゃないのかなあ」と思ってたけど、その後、本格的にこの曲に取り組むようになり今回のアルバムでもチャレンジした、と。大使館内のピアノでショパン「革命」、リストのハンガリー狂詩曲第2番他を演奏。残響のまったくない室内での演奏ではあったが、端正な音楽作りが伝わってきた。CDにはこれらの超名曲が収められていて、まさに珠玉の小品集。
●ところで、この日はサマーミューザの記者会見の後で取材用のカメラも持参していたのだが、レセプションということで一式詰め込んだカバンといっしょにうっかり受付に預けてしまった(両手が開いていないと、立食のときになにかとカッコ悪いことになるじゃないすか)。なので、撮影できず。男子も小さなハンドバッグがあるといいのにと思うのはこういう場面っすね。

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