ドミノ・ピザ

zombie: 2009年9月アーカイブ

September 24, 2009

ゾンビと私 その10 多峯主山~天覧山ハイキング

●えっと、シルバーウィークっていうんすか? 連休らしく、行ってきました、山に、ハイキング。昨秋よりしばしば東京近郊の低山をいくつか巡っているわけだが、そろそろその目的が読者のみなさまにも明らかになってきたことと思う。来るべきゾンビ化した社会において、ワタシたちはどこに逃れるべきか。先人たちの知恵を検討してきた結果、わたしたちの選択肢は山あるいは海のいずれかしかない(日本にはツンドラ、ジャングル、砂漠はない。またあったとしても生存には不利である)。
●そこで山である。ゾンビは山を能動的には登らない。彼らが登るとすれば、そこに人がいるからである。人は山に登る。そこに山があるから。ゾンビは登らない。そこに人がいないから。
●しかし山といっても、本格的に登山しなきゃいけないような山では困るんである。そういった山はゾンビが登れない以前にワタシも登れない。そこで、ワタシも容易に登れて、なおかつゾンビは登らないという前提で、標高差は500メートル以内、総歩行距離10キロ以内のハイキングコースを調査対象としている。昨日、偵察してきたのは飯能の多峯主山~天覧山コース。こちらはなんといっても小学生の遠足コースになるくらい踏破が容易。それでいて十分に山の静けさを味わえる。最寄り駅は飯能で、これが「えっ、ここからハイクするの?」と一瞬戸惑うほど街が開けているのだが、駅から20分も歩けば登山口に到達できる。お弁当は多峯主山頂上がオススメ。
多峯主山(とおのすやま)●こんな山道を歩いていると、どんどん気分が和んでくる。は~、平和だ、緑が目にまぶしい……。世界はこんなに美しいのに、まさか下界でゾンビたちの死の饗宴が繰り広げられているなんて!

●天覧山から多峯主山へ向かう途中には「雨乞いの池」と呼ばれる池がある。これは水源確保の意味からも潜伏時の重要な拠点となる。日照りが続いたときはここで祈ればオーケー。さらに池の中には小型ながらも10~20程度の鯉が泳いでおり、緊急時の食糧確保にも役立つ。
雨乞いの池
●さらに見逃せないのが、天覧山山腹にある「十六羅漢像」である。これは五代将軍綱吉公が重い病に罹った際、生母・桂昌院が能仁寺の住職に祈願をお願いしたところ綱吉公の病は快癒し、そのお礼に奉じられたという由緒ある羅漢像である。ゾンビに対して神が無力であることはこれまでもたびたび証明されている。彼らは神なき世界に生きている(いや、死んでいるというべきか)。だが、仏はどうだろうか? ゾンビに対して御仏の力が及ばないなどと誰が言えようか。
十六羅漢像
●帰りは飯能河原に寄って、ゴロリと寝そべって休憩することも可。ハイキングの後のソフトクリームは格別であり超オススメ。川沿いのお店で飲食もできる。もちろん彼らがゾンビになっていなければ、だが。

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不定期連載「ゾンビと私」

September 17, 2009

ゾンビと私 その9 「斬撃-ZANGEKI-」

●さわやかな秋晴れの一日。こんな日にふと思い出してしまうのは……そう、ゾンビの脅威だ。
●ソニーピクチャーズさんからご案内をいただきました。

斬撃-ZANGEKI-』のご案内

いつもお世話になっております。

強すぎて戦う相手がいなくなってしまったスティーヴン・セガールが、ついにゾンビと戦うサバイバル・アクション映画『斬撃-ZANGEKI-』が10/3(土)公開されます。

●おいおい!(笑)。「強すぎて戦う相手がいなくなってしまった」って。いや、ありがたいっすよ。これまでに考察してきた対ゾンビ・サバイバル術のいずれもが決め手に欠けるものであったという現状、よもやひとりの男が人類をゾンビから救ってくれるなどという解決策があったとは! 最強の人類vsゾンビ。
●「斬撃」というタイトルからして、武器は刃物なんだろう。これは前回ご紹介したThe Zombie Survival Guide: Complete Protection from the Living Deadの教えにも合致している。「ゾンビの攻撃から生き残るための10のレッスン」にもあるように「刃物は弾切れを起こさない」から。
ゾンビ・サバイバル・ガイド●ちなみにこの The Zombie Survival Guide、やっぱり読めてないんである、英語だし。一刻も早い邦訳が待たれるところである。ただ、放置しておくのもなんなので、おそらく結論部分と思われる個所を拾い読んでみた。すなわち、地上がゾンビにあふれかえった場合、仮にそこまで生き延びることができたとして、私たちはどこで暮らすべきか。その挙げられた候補は、ワタシのこれまでの考察とそうは変わらない。基本は人間の非居住域だ。

1. 砂漠
2. 山
3. ジャングル
4. 森
5. ツンドラ
6. 極地
7. 島
8. 海で生きる

 それぞれの地域において、生存に有利な点、不利な点を、The Zombie Survival Guideは冷静に検討してくれている。たとえば山はゾンビにとって登攀不能である反面、食糧や水、物資の補給のために地上と往復する際に危険であること、ジャングルは食糧に困らないが、伝染病や昆虫の脅威があること、島は次々と遭難者が押し寄せてくるため意外と安全性が低いこと。基本的に、人間が容易に定住可能な地域は、ゾンビ以外に生き残った人間の暴徒や海賊に襲われる可能性も高いことが指摘されている。食糧が枯渇する冬の森では、カニバリズムさえ起こりうる、と。ゾンビ化された世界にあっても、人間にとって人間は脅威であり続ける。一方、人間は共同体を作ることでしか生存できないという二律背反がある。憤怒、不寛容が現代型ゾンビの危機を作り出したと考えられる以上、ゾンビ以後の世界においてもわたしたちがいかに他者と共存するかという問いはさらなる切実さをもって有効であり続けるだろう。
●で、結局どこが安全なのよ? このガイドは安易な解答を用意してはくれない。ひとまずはスティーヴン・セガールの方策に頼るしかないのか。人類最強の男が、いかにこの危機を乗り越えるのか、注視したい。

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不定期連載「ゾンビと私」

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