
●映える図書館といえば、石川県立図書館。何度か訪れているのだが、円形劇場のような大空間には毎回圧倒される。1階から4階まで吹き抜けになっていて、ぐるりと書架が囲む。360度、どっちを向いても本だらけ。椅子、閲覧席もたっぷりある。この円形に囲んだ書棚だけではなく、その外周部の空間にもふつうの図書館と同じように本棚が並んでいる。内側は劇場的でドラマティックだが、外側は落ち着いた雰囲気。

●上のほうを眺めると、こんな感じ。まるで巨大な宇宙船かなにかに乗っているような気分になる。実際、図書館という場所は宇宙船みたいなもので、自分を未知の場所へと連れて行ってくれる。

●こうやって並んでいる本のどれでも気軽に手に取って読むことができる。近くに住んでいたら、どれだけひんぱんに通うことになるかわからない。金沢に生まれ育った自分は、中学生くらいの頃に金沢市立図書館ができて、これはすごい場所ができたものだと感動したものだが、今の石川県立図書館にはその数十倍のインパクトがある。図書館という営利性のない施設で、よくこれだけのものを作れたなと感心するばかり。

●どうしても見栄えのよさが話題になるが、肝心の中身も立派なもの。これは「世界各地の文化を知る」みたいなテーマのコーナーだったかな、手に取りやすいスペイン関連本が集められた一角。濱田滋郎著「約束の地、アンダルシア」やヘミングウェイの「日はまた昇る」が同じ区画に集められていたりして、こういった出会いの導線が仕掛けられているのも興味深い。書店がどんどんなくなる今、「本との出会いの場」を提供してくれるのは図書館なのかもしれない。
January 6, 2026