amazon
October 9, 2026

東京オペラシティ 武満徹 100年をこえて 第1回〈はじく〉

東京オペラシティ 武満徹 100年をこえて●8日は東京オペラシティで「武満徹 100年をこえて 〜かわるもの/かわらないもの〜」第1回〈はじく〉。これは武満徹没後30年の今年から2030年の生誕100年へと向かう5年にわたるシリーズの第1回。企画は小沼純一。「はじく」とテーマに掲げられているように、チェンバロ、ギター、ハープ、琵琶といった撥弦楽器のための作品が中心。前半が「夢みる雨 〜ハープシコードのための」(1986)、「スタンザⅡ 〜ハープとテープのための」(1971)、「旅 〜3面の琵琶のための」(1973)、「スタンザⅠ 〜ギター、ピアノ、チェレスタ、ハープ、ヴィブラフォン、女声のための」(1969)、後半が「フォリオス 〜ギターのための」(1974)、「ブライス 〜フルート、2台のハープ、2人の打楽器奏者のための」(1976)、「ウォーターウェイズ 〜クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノ、2台のハープ、2台のヴィブラフォンのための」(1977〜78)。編成が曲ごとに変わるので、「出ハケ」だけでも大変だけど、進行はスムーズ。
●これだけ多彩な曲を一夜で演奏するとあって、出演者陣がぜいたく。北村朋幹(ピアノ/チェンバロ/チェレスタ)、篠﨑史子、篠﨑和子(ハープ)、有馬純寿(エレクトロニクス)、友吉鶴心、長須与佳、水島結子(琵琶)、杉山洋一(指揮)、荘村清志(ギター)、會田瑞樹、岩見玲奈(打楽器)、松井亜希(ソプラノ)、上野由恵(フルート)、金子平(クラリネット)、尾池亜美(ヴァイオリン)、水野優也(チェロ)。レジェンドから若手まで豪華。作曲者と直接親交があった荘村清志の健在ぶりが印象に残る。なにせ「フォリオス」は自らの委嘱作。以前、ラジオ番組で荘村さんにお話をうかがったとき、なんの面識もなかった武満さんに突然電話をかけて曲を書いてほしいと頼んだという有名な逸話を話してくれたのを思い出す。
●最近、武満作品で耳にするのは「系図」とか、柔らかい曲ばかりになってきなーと思ったことがあったんだけど、硬めの作品もたくさん聴けて充足。プログラムノートにもあったけど、「スタンザⅠ」はブーレーズ「ル・マルトー・サン・メートル」を連想させる響き。編成的にいちばん聴く機会のなさそうな「ウォーターウェイズ」も聴けたのは吉。とくにヴィブラフォンの入る曲は録音で聴くより格段に印象が生々しくなる。開場時、「ミネアポリスの庭 ~テープのための環境音楽」(1986)が流されていた。そろそろ「テープのための」は注釈がないとなんのテープかわからない言葉になっているかもしれない。
●第1回が「はじく」。続くのはなんだろう。「こする」「たたく」「ふく」「うたう」とか?

あなたのためのAI

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「東京交響楽団2027/28シーズンラインナップ発表記者会見」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。