November 28, 2002

「スペインうたたね旅行」

●書店で文庫新刊「スペインうたたね旅行」(中丸明著/文春文庫)を手にとる。帯に「彼の国に魅せられ、惚れ込んだ著者が教えるスペイン旅行のコツ」とあるが、別にスペインに行きたくなったからではない。サッカー・ゲーでスペインのクラブをプレイしていたら、その街の様子をもう少しリアルに想像したくなったからというそれだけの理由なんである。
●が、この本、実におもしろい。一見、スペインでのバル(バー)やカフェの勘定とかメニューだの、交通機関だのホテルだのについて書いてあるように見えながら、実際にはガイドブック的なものではまったくなく、非常に味わい深いエッセイ集なのだ。気取りが一切なくて、文章がとても巧いんだなあ(ただし「軽さ」の質はかなりオヤジ系なので要免疫)。半分くらいはトイレの話と乞食の話しか書いてなかったような気がするけど(やや誇張)、おかげでスペインへの親近感はぐっと増した。没頭して読むほどにおもしろく、にもかかわらず読後に「絶対ワタシ向きじゃないよな」とまったくスペイン旅行に行きたくならないという稀有な本である。
●勢いで同じく中丸明の「スペインひるね暮らし」(文春文庫)も読んでしまった。こちらはさらに非ガイドブック的で、スペイン移住顛末記といった趣き。満喫。ピッチにブタの頭を投げ入れるバルセロナ・サポーターの気質もちょっとは理解できた(気がする)。(11/28)

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