May 18, 2004

「トンデモ科学の見破りかた」

トンデモ科学の見破りかた「トンデモ科学の見破りかた -もしかしたら本当かもしれない9つの奇説」(ロバート・アーリック著/草思社)を読んだ。似非科学のインチキを暴くような本はいくらでもあると思うのだが、この本の視点はありふれた啓蒙書とはちょっと違っていて、「一見、インチキのように思えるけども、ちゃんと確かめてみると本当かもしれないので検討してみる」というスタンスである。わかりきったインチキ糾弾はおもしろくもなんともないが、インチキ臭い奇説に一面の真実ありって話はおもしろい。検証方法はまっとうな自然科学、統計学の手法に依拠したものである。
●で、その検証の対象となるテーマが「銃を普及させれば犯罪率は低下する?」といった身近な(?)ものから、「未来へも過去へも時間旅行は可能?」というスケール大きすぎるものまで様々なのだが、ワタシは十分に楽しめた。特に一つ、腰を抜かしそうなくらい驚かされた「真実かもしれないトンデモ」があったのだが、どれかは言わない。ネタバレになるので。
●一つだけ残念な点。章立ての順番が違っていたらもっとおもしろかった。序盤が退屈なのである。「とっておきのネタ」は後にとっておくよりも、一番頭に置いて、グワシッ!と読者をつかんだほうがいいと思うがなあ、書籍の場合。

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