March 21, 2006

正しいイエローカードの集め方

さて何枚目だったっけ●なるほど、イエローカードはこうやってもらえばいいのかと膝を打った、スペイン・リーグのレアル・ソシエダvsバルセロナ@テレビ観戦。バルセロナが2点リードしていた後半途中、エジミウソンが負傷してしまったんである。その時点でバルセロナはすでに交代枠を全部使い切ってしまっていた。しょうがない、エジミウソンを下げて残り時間を10人で耐えるしか。みんなそう思ったし、事実エジミウソンはピッチを出た。
●が、エジミウソンはライカールト監督となにか話し、再びピッチに戻った。「あれ、なんだ大丈夫なのか」と思いきや、そうではなく走れずに歩いている。本来のポジション中盤の底でほとんどプレーせずに立っていた。危ない、そんな走れない状況でピッチに残っていると、「ケガ」が「大ケガ」になるかもしれんではないか。しばらくするとエジミウソンはフォワードの位置で突っ立っていた。そこなら中盤より安全かもしれないが、でも走れない、歩いているか止まっているかであって、なぜベンチに戻らないのか、このブラジル人は。
●謎が解けたのは後半45分である。バルセロナが自陣でファウルをもらい、どうってことのないフリーキックでプレイ再開、このときエジミウソンはボールを前にして、何もせずに突っ立っていた。蹴れるわけない。でもエジミウソンはボールの前で止まっている。時間稼ぎであるから、主審はイエローカードを出した。
●これでエジミウソンは仕事完了。ベンチへ帰った。実は彼はこの一枚のイエローカードで次節出場停止になったのだ。ケガをした、しかも次の試合は火曜にあって、どうせ治療は間に合わない。だったらイエローをもらって累積をゼロにリセットしてからベンチに下がろうと考え、後半45分までその機会をうかがっていたのだ。ラテン的スポーツ観ではきっと合理的な戦略、でもこういうのをスポーツマンシップに反するとみなす文化もある。Jリーグじゃワタシはここまで露骨なのは見たことない。で、これを嫌いか好きかと問われると、案外即答できないんである。自分だったらやるか? やりたくても、ボールの前でぼうっと突っ立っている勇気がないかもしれん。

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