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December 9, 2009

ゾンビと私 その14 「高慢と偏見とゾンビ」

●お便りです。「拝啓 iio様。もうゾンビの話は飽きました。そろそろ妄想もほどほどにして、現実の世界に目を向けてみてはいかがでしょうか。敬具」
●ちがーーーう! なんということであろうか、ゾンビの脅威を現実のものとしてとらえていらっしゃらないとは。先日もとあるコンサートで暴れだしたお客さんがいてレイジ・ウィルスの仕業ではないかと思ったのであるが、えっと、あれ、メモをなくしたぞ、どのコンサートだったか、とにかく世界はゾンビ化しつつある。インターネットがどうとか、仮想現実ばかりに目を向けてちゃダメだ。今、世界はゾンビ。ワタシだけじゃないし、日本だけでもない、世界的にゾンビ。
高慢と偏見とゾンビ●で、これが今ウワサになってるベストセラー本、「高慢と偏見とゾンビ」だ(Seth Grahame-Smith, Jane Austen / Quirk Books)。これはなにかというと、ジェーン・オースティンの名作「高慢と偏見」とゾンビが合体したという、ムチャクチャな話(らしい)。「高慢と偏見」のあのステキすぎるお上品な世界に、突如、ゾンビが乱入してくる。果たしてダーシー様はゾンビと勇敢に戦うのであろうか、あるいは醜いゾンビに成り果ててリジーを襲うのであろうか。すでに映画化権も売れたという。そして、朗報。1月には二見書房より邦訳「高慢と偏見とゾンビ」が出版されるんである。このどうでもいいエキサイティングなゾンビ小説、読まずにはいられない。
●だれかオペラ化したらどうかな。あるいは「トリスタンとイゾルデとゾンビ」とか。「ロメオとジュリエットとゾンビ」とか。「オルフェオとエウリディーチェとゾンビ」……あれ、これは意外とフツーか、黄泉の国にゾンビがいてもなあ。

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不定期連載「ゾンビと私」

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