July 6, 2010

「オシムの戦術」(千田善著)

オシムの戦術●試合のない日は本を読めっ! で、「オシムの戦術」(千田善著/中央公論新社)だ。ああ、あのときオシムが病に倒れなかったら、いったいどのようなニッポン代表が誕生していたのであろうか、きっとワールドカップでも活躍してくれたにちがいない、ニッポンを舐め切った世界中のフットボール関係者を驚かせてくれたはずだ、それなのに、それなのに、ううっ(涙)……あれ? ニッポン、岡田監督で活躍してくれちゃったじゃないっすか! すげえ! オシムいないのにベスト16! オシム要らずなニッポン!
●いやいや、そういう話ではないんである。オシムがJリーグ時代も含めてどれだけニッポンのサッカー界に功績を残してくれたことか。どんな風に選手と接し、どんなトレーニングを行ない、なにを言い、なにを考えていたのか。この「オシムの戦術」を読んでると、単にニッポン代表が勝つか負けるかなんていうことはひとまずどうでもよくなって(よくないけど)、もっとサッカーそのものの奥深さや豊かさ、そして厳しさまでもが伝わってくるんである。著者はオシムの通訳だった千田善氏。選手よりも協会スタッフよりもだれよりもオシムを間近に見ることができた特別な立場、というのに加えて、千田氏はもともとフットボーラーなんすよね。サッカー歴40年以上で「サッカーマガジン」を創刊号から愛読しているというほどなんだから、並大抵じゃない。オシム本人が語る言葉とはまた別のおもしろさがある。
●オシムが倒れた後、リハビリに向かう姿勢もさすがというべきで心に残る。なんという強さ。あと、入院中にもお見舞いも兼ねて選手たちが移籍なんかの相談に来てたという話も印象的。オシムは親身になって応えてくれたというんだけど、本当に慕われてるんだなと思う。恩師なんすよね、いろんな選手の。そして日本のサッカー界の。

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