August 1, 2011

OEKツアー2011、ハンブルク公演

ライスハレ
●シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭でのオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)公演、3公演目はハンブルクのライスハレ(ムジークハレ)にて。今回の4カ国5都市にわたるツアーでは最大の都市での公演。会場は北ドイツ放送交響楽団の本拠地。ここまでモダン建築のホールばかりが続いていたので、クラシックなスタイルのコンサートホールに足を踏み入れることができ、テンションが上がる。建物そのものが美しい上に、内部もため息を漏らしてしまうような荘重さ。音もよく響く。
ライスハレ内部
●OEKの演目は武満徹「3つの映画音楽」、モーツァルトのピアノ協奏曲第23番イ長調(菊池洋子独奏)、後半にベートーヴェンの交響曲第7番イ長調。井上道義指揮。後半のベートーヴェンは圧巻だった。ホールのためか、お客さんとの相互作用なのか(よく入っていて、普通にシュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭のなかの一公演として成立している。現地日本人が大勢来ているわけではない)、同じツアーで何度か演奏してる曲であるにもかかわらず、普段とは違う特別な熱いサウンドが生まれていた。第1楽章が終わった時点ですでに客席に軽い驚嘆の空気を感じたし、第4楽章が終わった瞬間は「ウォーー」という地鳴りのようなブラボーの声が押し寄せてきた。拍手が手拍子に変わり、アンコールに中村八大作曲「上を向いて歩こう」、さらに武満徹「3つの映画音楽」の3曲目「ワルツ」。ここでもスタンディング・オベーションが見られた。これだけの成功を収められたのだから、音楽祭としてもOEKを招いた甲斐があったのでは。
●公演を終えた翌日、ハンブルク→フランクフルト→マルセイユと飛んで、バスでエクサンプロヴァンスへ移動。続いてラ・ロック・ダンテロン・ピアノ国際フェスティバルで3公演が開かれる。

トラックバック(0)

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.classicajapan.com/mtmt/m--toraba.cgi/1757

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「17茶」です。

次の記事は「ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティバル」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。

ショップ