ドミノ・ピザ
August 24, 2012

ゾンビと私 その24 乗鞍高原ハイキング

●久々にハイキングである。当不定期連載「ゾンビと私」では、いざというZdayに備え、「街がゾンビであふれかえっても人間が人間として生存できる場所」を山に求めてきた。人口密集地域でいかに武装したところで、時間の問題でヤツらに噛まれることになるのは、先行研究によりほぼ証明されている。一方、ヤツらは意図して山に登らない。また人口密度の薄い山であれば、万一ヤツらが迷い込んできても、容易には被害は広がらない。
●東京近郊の低山についてはこれまでの記事にあるように大まかな調査は済んでいるのだが、先日せっかく松本に出かけたのであるから、高地についても取材してみた。関東平野がえんえん広がる東京と異なり、松本の周囲は山だらけ。都心ではそもそも山のふもとにたどり着くまでの移動が大変なのであるが、その点、松本は山が近い。
新島々バスターミナル
●もっとも高地といっても森林限界を超えるような高山まで登ってしまっては、農耕が不可能になってしまう。今回は標高1600m近辺の乗鞍高原を訪れた。まずは松本駅からアルピコ交通上高地線に乗って新島々まで電車で移動する。駅には写真のようなバスターミナルがあり、ここから上高地や乗鞍方面へとバスが出ている。
●さて、路線バスに乗って一気に終点の「休暇村」まで上れば、そこは高地。ひんやりとした風が吹き涼しい。下界の蒸し暑さがウソのようである。暑い夏、戸外でゾンビに襲われて全力疾走ばかりしていては熱射病にかかる恐れがある。涼しいほうがよい。まずは、バス停から休暇村の裏手を抜けてすぐ近くにある牛留池を訪れた。

●このように池があるということは水源の確保の点からも重要である。なお、天気のよい日には正面に見える乗鞍岳が池に写り込み「逆さ乗鞍」となって風光明媚である。地上がゾンビ禍に見舞われる中、一服の清涼剤となって人心を癒してくれることだろう。
乗鞍高原 口笛の径
●続いて「口笛の径」と呼ばれる山道を下る。ご覧のように周囲は緑で囲まれており、視界は利かない。平時であれば、上機嫌によるものか、あるいは熊よけのためか、口笛を吹くのもよいかもしれないが、Zday以後は厳禁である。このような場にヤツらを呼び寄せてしまっては逃げ場がなく、戦闘も困難である。
乗鞍高原 一の瀬
●しばらく歩くと、見通しのよい場所に出る。ここから一の瀬園地と呼ばれる自然公園が広がり、キャンプも可能となっている。ここならヤツらが現れても、早期に察知することができる。夏の間は牛が放牧されているということなので、生き残った人々の生活拠点としてふさわしいのではないか。「ウォーキング・デッド」シーズン2における、ハーシェルの農場をイメージできるだろう。

●こちらが簡易な食堂である。ソフトクリームも販売されている。ここまで山道を通ってきたが、ここは車道が通っているのでクルマで直接来ることもできる。Zday以降、住居となりうる。
山とソフトクリーム
●高地は気温が低いとはいえ、今回は徒歩で休憩抜きで3時間コースを歩いており、やはり汗はかく。水分はもちろん、カロリーの補給も欠かせずソフトクリームを注文する。遠くに山を見ながらソフトクリームを舐める。うっかりとソフトクリームの形を山の形に似せて造形したくなるかもしれない。山型のなにを見ても心に浮かぶ特定の山の形に造形したくなるとすれば、それはゾンビではなく別の未知との遭遇が待つことになろう。
善五郎滝
●その後、食堂の脇から山道を登ると、やがて大きな滝に出会う。善五郎滝だ。これは見事な絶景である。滝に打たれたくなったらいつでもここに来ればよい。滝行により心身を鍛えることは、ヤツらと対峙する上で有効である、かもしれない。
善五郎滝から
●善五郎滝から落ちた水が溜まり、小川になって流れ出す。渓魚がいるかもしれない。水と食糧の確保は欠かせない。
白樺林
●続いて、ふたたび山道を歩き、スタート地点の休暇村を目指す。東京近郊の低山ハイキングと一見なにも変わらないように見えるが、植生が少し異なり、このあたりは高地ゆえに白樺が多い。白樺の幹からは大量の樹液の採取が可能である。この樹液は人工甘味料キシリトールの原料となる。近年、多くのチューインガムにはキシリトールが使用され、虫歯予防に役立っている。虫歯の痛みに耐えながらゾンビと戦うのは不利である。歯はヤツらの武器にもなれば、われわれの弱点ともなる。この白樺林が虫歯予防に役立つことを期待したい。
休暇村
●出発点の休暇村へと帰還した。この休暇村は一見生活拠点となりうるように見えるかもしれないが、おそらくはそうはならない。「ウォーキング・デッド」等、多くの事例から察するに、このような鉄筋の建造物は避難所というよりはヤツらの死体置き場となるのが常である。あるいは奥の部屋の厳重に施錠した一室にヤツらがびっしりと閉じ込められ、内側からドアをガンガンと叩いている図が思い浮かぶ。ここがヤツらの休暇村となり、その魂に平安が訪れることを願う。

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