November 15, 2012

オマーンvsニッポン@2014年ワールドカップ アジア最終予選

オマーン●かつてない余裕を持った最終予選。アウェイのオマーンvsニッポン戦。「中東でアウェイだから、日本時間だと深夜キックオフだろう」と思い込んでいたら、なんと20時半キックオフ、すなわち現地は15時半の平日真っ昼間。マスカット・スタジアムの気温は30度以上の蒸し暑さ。細貝なんてこの前(ドイツで)雪の中で試合したとか言ってるのに、いきなり猛暑。コンディションではまったく太刀打ちできないアウェイゲームになってしまった。中東の最大の強みって、これなんすよね。今回、「ドキッ!中東だらけの最終予選」なんだけど、ニッポンの中東アウェイゲームはこれが初。日程が完全に先行逃げ切りを目指して組まれているので(そして、実際その通りに事は進んでいる)。
●前半からもうキツそう。オマーンは少なくとも前半に2ゴールを決められたはず。ニッポンのメンバーはGK:川島-DF:酒井宏樹、今野、吉田、長友-MF:遠藤(→高橋秀人)、長谷部-清武(→細貝)、本田圭佑、岡崎-FW:前田(→酒井高徳)。ケガで香川と内田を欠いているけど、なぜか安定のベストメンバー感。前半20分に左サイドを長友が抜け出て(トラップのときハンドなかった?)、グラウンダーのクロスに対してこぼれたところを清武が蹴り込んで先制。オマーンは攻撃でミス多すぎ。
●後半19分に前線の前田遼一を下げ、サイドバックの酒井高徳を入れるという意外な交代。どういう布陣かと思うと、酒井高徳を右ではなく左サイドバックに入れて(両サイドバックがW酒井になった)、長友を一列前に上げた。で、清武がトップ下で本田が前線ということのようなんだけど、むしろゼロトップというべきか。疲労を見越してフレッシュな選手を入れつつ、中盤構成を少し守備寄りにしたということか。が、後半32分、オマーンのフリーキックが選手に当たってコースが変わってゴールに吸い込まれて1-1。急にオマーンの選手たちが元気付く。
●で、ザッケローニは後半39分に清武を下げて細貝を入れた。中盤の底を細貝と長谷部にして、遠藤を一列前のトップ下に。中盤でボールが奪えず、簡単にゴール前まで運ばれる展開になっていたので、守備の運動量を上げる。同ポジションで遠藤か長谷部を下げて細貝を入れるという手もありそうなものだけど、清武を下げた。なので、これはこのまま1-1で引き分けていいから、負けて相手に勝点3を与えるのだけは避けようという意図に見えたし、事実そうだと思うんだけど、交代がそれ以上に機能した。後半44分、酒井高徳が左サイドを突破して、クロスに対して遠藤が中央につめてボールをすらしたところに、ファーで岡崎が押し込んで再びリード。酒井高徳のドリブルといい、あそこに遠藤が飛び込んでるあたりといい、このチームはスゴい。岡崎を控え選手たちがもみくちゃにしていたのに笑った。
●あとはそのまま試合を終わらせて、オマーン1-2ニッポン。勝点1でも御の字なのに勝点3。これでグループBはニッポンが勝点13(!)、続いてオーストラリア、イラク、オマーンが5で並ぶ。まさかこんな展開になるとは。
●お隣のグループAはウズベキスタンがアウェイでイランに勝利して、1位が勝点8のウズベキスタン、続いて勝点7で韓国、イラン、カタールが並ぶという混戦になっている(ただし韓国は試合数が1つ少ない)。韓国は日本とは逆で序盤にアウェイが多く、最後にホーム2連戦なので、実質的には韓国がトップのようにも思えるけど。

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