December 2, 2013

ウルバンスキ&東京交響楽団、首席客演指揮者就任披露 ブラームス篇

●1日は東京オペラシティでクシシュトフ・ウルバンスキ指揮の東響へ。以前の公演でも強烈な印象を残してくれたウルバンスキ、82年生まれなのでまだ31歳、しかも童顔でスリム。実年齢よりさらに若く見える。来年はベルリン・フィルへのデビューも決まっている。東響の首席客演指揮者就任披露公演第1弾はペンデレツキ「広島の犠牲者に捧げる哀歌」、モーツァルトのピアノ協奏曲第18番(フセイン・セルメット)、ブラームスの交響曲第2番。
●ブラームスの交響曲第2番がおもしろい。まるで初めて聴く曲であるかのよう。楽器間の響きのバランスやダイナミクスという点で特異な解釈で、管楽器はほとんどの場所でmfからpppくらいの間で演奏されていたんじゃないだろうか。メリハリの利いた弦楽器に強く焦点が当てられる。これは終楽章のクライマックスで大爆発するための伏線なのかな?と思って聴いていたら、ぜんぜんそんなことはなくて、最後の一音すらmfでふんわり着地するイメージ。聴いたことのないブラームスだけど、奇をてらっている感はないかな。多くの人がこの曲の終楽章に期待する壮麗さはなかったし、熱血ブラームスみたいな要素は徹底して排除されているんだけど、慣習をとっぱらって見えてくる凛々しさや幽玄さがたしかにあって目ウロコ。このブラームスは美しい。次は14日と15日にストラヴィンスキー「春の祭典」他
カレ・ド・ショコラ●帰りになぜか出口の前で森永のチョコレートが配布されていた。カレ・ド・ショコラ、本格ショコラの贅沢な味わい。「フレンチミルク」と記された一口サイズをパクッ。たちまち濃厚なミルクと豊かなカカオの風味が口内に広がる。リッチ・テイスト。でもウルバンスキのブラームスには同じシリーズの「カカオ70」のビターテイストがふさわしいかも。

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