December 12, 2014

大野和士&都響のバルトークとフランツ・シュミット

●8日は大野和士&東京都交響楽団を聴きに久しぶりの東京文化会館へ。約半年間休館していた文化会館だが、大ホールは12月3日から再開。リニューアル後初めて足を運んだ。これってなにを改修していたんだっけ?と思い、文化会館のサイトを見てみると「大小ホール・ホワイエの天井その他建築改修」「舞台照明・音響・装置の更新・改修」「空調・給排水・電気設備等の更新・改修」が主な内容なんだとか。
●プログラムは前半にバルトークの「弦楽器、打楽器、チェレスタのための音楽」、後半にフランツ・シュミットの交響曲第4番という、1930年代プロ。貴重。バルトークの弦楽器を二群に分ける空間的な音響効果というのは、客席がある程度舞台から離れると水平角もあんまりなくなるし、直接音はそんなに届いてないだろうから効果はかなり限定的なんじゃないかという気もするけど(むしろチェロが後列に置かれることのほうが響きの違いを生んでるような?)、それでも作品が持つ力は絶大。ビバ、モダン。終楽章はスリリングで、熱っぽい迫真のバルトーク。
●バルトークから一転して、フランツ・シュミットの交響曲第4番は濃厚なロマンティシズムが横溢する作品。トランペットのソロで始まり、トランペットのソロで終わる。哀悼とノスタルジーの音楽で、情感豊か。作品世界に没頭できるか、たじろいで一歩退くのかという試金石を持たされた気分に。
トヨタAQUAのCMに登場する「ドラゴンクエストIII」の「冒険の旅」は、都響の演奏なんだそうです。一眠りしてヒットポイントもマジックポイントも全開する憧れの世界。DQ3はメインテーマも名曲。

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