February 15, 2016

パーヴォ・ヤルヴィ&N響のニールセン

●今週はパーヴォ・ヤルヴィ週間、すっかりと。13日はNHKホールでパーヴォ・ヤルヴィ&N響によるブラームスのヴァイオリン協奏曲(ジャニーヌ・ヤンセン)とニールセンの交響曲第5番。なんと、このプログラムでNHKホールが完売、当日券が出なかった。
●前半はジャニーヌ・ヤンセンの堂々たるブラームス。思った以上にパワフル。パーヴォのブラームスはN響ではなかなか聴くチャンスのないレパートリーだけど、至るところで慣習的ではない解釈が聴けたのと、全般に管楽器のバランスが強めなのがおもしろい。 ドイツ・カンマー・フィルとのブラームスとはまったく別物であるにしても、重厚でドイツ的なブラームスとは一線を画している。
カール・ニールセン●で、やはりお目当てはニールセンの5番。このすばらしい作品を高水準の演奏で聴けて、もう喜びしか感じない。スコアにないコントラファゴットが加えられていた。この曲には特に標題はないわけだけど、自分なりに自然と人間の対峙みたいなものがテーマになっているのだと解している。第1楽章の前半は海とか波、舟の表現で、ほんの少しドビュッシーの「海」も連想させる。後半にスネアドラムが入ってくるところは軍楽隊。第2楽章のコーダがただでさえカッコいいんだけど、ラストは弦楽器のフリーボウイングで視覚的なインパクトも大。なんという輝かしさ。

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