February 21, 2018

山田和樹 アンセム・プロジェクト記者会見

山田和樹
●20日は東京オペラシティで「山田和樹 アンセム・プロジェクト」記者会見。2020年の東京オリンピック&パラリンピックに向けて、世界各国の国歌、および「第2の国歌」と呼ばれるような愛唱歌(アンセム)を演奏し、さらに録音や楽譜で残していこうというのがこのプロジェクト。山田和樹が音楽監督を務める東京混声合唱団、正指揮者を務める日本フィルを中心に進めていくということで、コンサートホールのステージに設けられた壇上には山田和樹と両団、さらにジャパン・アーツ、キングレコード、全音楽譜出版社の各関係諸氏、編曲監修の信長貴富が登壇して賑やか。この日は会見に続いてさっそく山田和樹指揮東京混声合唱団のコンサートが開かれ、世界各国の愛唱歌が歌われた。
●国歌は200曲以上あって、国によって千差万別。それをぜんぶ歌おうというのこのプロジェクトの趣旨。もちろん各国の原語で歌う。山田「発音が難しいのは覚悟していたのですが、一番大変だったのは意外にも英語。このプロジェクトが終わったころには東混は世界最強の合唱団になる。合唱団のレベルアップに直結します」
●で、200曲以上の国歌から山田和樹さんがいちばん感動したという栄えあるナンバーワンが発表された。それは……コモロ連合国歌! えっ、コモロ連合って、どこ? 思わずググる、コモロ連合国歌
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●というわけで、今後いろんな形でアンセムを耳にすることになりそうである。で、記者会見の話は以上で、ここからは雑談なのであるが、国歌といえばサッカー・ファンにとっては一言や二言では語り尽くせないいろんな思い入れがあるもの。もちろん、第一は君が代であって、代表戦のスタジアムには欠かせないわけだが、サッカー・ファンであれば君が代以外にもグッと来る国歌がいくつもあるはず。特にブラジル国歌なんて、世界中のファンにとっての憧れの曲だろう。ブラジル国歌は別格とすると、ほかに胸が熱くなるのは人によってイタリア国歌だったり、アルゼンチン国歌だったり、イングランドのGod Save the Queenだったりする。ウルグアイ国歌も萌える。チリ国歌も熱い。なかにはドイツ国歌で喜んでしまうフットボール的な文脈において風変わりな人もいるかもしれない。歌詞のないスペイン国歌(もともと歌詞が存在しない)を耳にすれば、マドリッドとバルセロナの根深い対立に複雑な思いを抱かずにはいられない。
●ブラジル国歌のなかでもひときわ感動的だったのは、2014年のワールドカップ・ブラジル大会準決勝だ。これを見てほしい。FIFAの規定だかなんだかで、国歌の伴奏が短縮版になってしまった。名曲に対する敬意のかけらも感じられない行為だが、選手たちはこの伴奏を無視して、伴奏が終わってもいつものフルバージョンを最後まで歌った。選手だけではない。一緒に入場したエスコートキッズたちも大声で必死に歌い続けた。もちろん、スタジアムもみんな歌っている。なんだこれは。この熱さはきっと奇跡を起こす。これが王国の底力だ。テレビの前でわれわれは震撼した。そして、試合が始まると、ブラジルはドイツ相手に次々と失点を喫し、1対7という歴史的敗北を喫したのであった……。ああ、ったく、ドイツ人たちと来たら。

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