March 26, 2018

ニッポンvsマリ代表@スタッド・モーリス・デュフラン

マリ●23日、W杯ロシア大会メンバー発表前の最後のインターナショナル・マッチウィークにニッポンvsマリ代表。この試合と続くウクライナ戦で本番の代表メンバーを決めるのかと思うと、いまに試行錯誤が続くばかりでメンバーが固まらない感はある(しかもケガ人多め)。中立地のベルギーで、仮想セネガルとしてのマリ代表との対戦。ニッポンは「ベルギー組」の森岡、久保を先発起用。GK:中村航輔-DF:宇賀神(→酒井高徳)、昌子、槙野、長友-MF:大島僚太(→山口)、長谷部(→三竿)-森岡亮太(→小林悠)-FW:宇佐美(→中島翔哉)、久保(→本田)-大迫。森岡はベルギーで、中島翔哉はポルトガルで大ブレイク中。宇佐美はこの日ベンチの原口とともにドイツ2部のデュッセルドルフでプレイしている。
●で、試合は多くの時間帯でニッポンが主導権を握っていた。特に前半は前線からのプレスがスムーズで、ボールもかなり奪えていた。もっとも、W杯に出場しない若いチームとこちらではモチベーションがぜんぜん違う。試合の入り方は悪くなかったが、前半のうちに宇賀神が相手にPKを与えていしまい、失点。30歳を迎えて代表初出場初先発となったサイドバックの宇賀神だが、本職の左ではなく右でのデビュー。しかし身体能力の高い選手に慣れていない様子で苦戦。前半のみのプレイで後半からは酒井高徳に。トップの大迫は相変わらずボールがよく収まり、ポストプレイのスペシャリストのよう。反面、ゴールに向かう勢いはない。森岡は体がキレていて、ドリブル突破で技術を見せた。
●しかし、ゲームは支配していてもシュート・チャンスは少なめ。後半に入って中盤のメンバーが変わると、選手の連動性が低下し、どんどんプレスが機能しなくなり、ペースダウン。中島翔哉はボールを持てば最高に魅せる選手だが、守備は期待できず。進むにつれて試合が雑になり、マリの勢いに押されるようになったのだが、後半アディショナル・タイム、こぼれ球からの三竿のシュート気味のボールに対してゴール前の中島が反応して、押し込んで同点ゴール。1対1。かろうじて引き分けた。
●ハリルホジッチ監督にとっては頭の痛いゲームだったと思うが、結局、欧州・アフリカ勢と戦うとニッポン代表はおおむねこうなる。個の力、特にフィジカルの差をコレクティブなプレイで補うが、耐え切れなくなって競り負けたりファウルで止めたりのワンプレイで失点する。4年前のザッケローニの代表は、W杯本番で長谷部をはじめキープレーヤー数人がコンディション不良に陥り、チーム力が下降した状態で試合に臨んだ。中盤、これからどうするんだろう……と思っていたら、4年経った今、所属のフランクフルトでリベロを務める長谷部が相変わらず中盤のキープレーヤー。コンディションが気になるが代役は見つからず。攻撃陣は宇佐美、中島、久保、森岡、小林悠、原口、本田、今回呼ばれなかった乾、浅野、香川と数はそろっているものの、横一線で突き抜けた存在は見当たらない。

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