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May 30, 2018

「ゴールデンゴールド」(堀尾省太著/講談社)

●Kindleというかamazonのレコメンド機能がスゴいと思うのは、普段、リアル書店であれば絶対に出会わないようなタイプでありながら、きっちり好みの本を見つけ出してくるところ。自分の場合は、長年書店のコミック売り場に近づきもしなかったのに、しつこくamazonで勧められて読んでしまったのがこの「ゴールデンゴールド」(堀尾省太著/講談社)。おもしろい。コミカルなタッチで描かれた一種のホラー。瀬戸内の島で暮らす少女が、あるとき「福の神」のような置物を拾う。これに願いをかけたことから、異形の「福の神」は命と意思を持って動き出す。この「福の神」が視覚的に不気味で怖いんだけど、こいつがなにをするかというと、人の願いをかなえるんすよ。さびれていた町が、好景気に沸き、住人たちが儲かる。そこがじわじわと怖い。願望を満たす恐怖というのが秀逸だと思った。
●最近、やっと第4巻が出たところ。約半年ごとに1冊のペースなので、続きが待ち遠しい。