March 28, 2019

親善試合から南米へ、ニッポンvsコロンビア代表、ニッポンvsボリビア代表

●さて、今週のサッカー界はインターナショナル・マッチ・ウィークということで、各国リーグ戦はお休み。ニッポン代表はコロンビアとボリビアと親善試合を行った。例によってヨーロッパでよくわからない大会が始まってしまったため、親善試合はやたらと中南米やアジアの国を相手にすることが増えてしまった。ニッポンは6月にコパ・アメリカ(南米選手権)に招待されているので、ここで南米のチームと予行演習をする意味もあるにはある。
●で、森保監督が招集したチームは、新戦力や久々に呼ばれる選手が多めの混成軍になっていた。吉田麻也をはじめとする主力を欠き、アジア・カップ組とロシアW杯組と新戦力組からなるまだら模様の代表。なにしろコパ・アメリカに呼べる選手は限られている。シーズンオフの公式戦ではあるが、ニッポンはこの前アジア・カップの期間に主力選手を招集したばかり。欧州組の選手にはチームから引き留められる選手が多いはず。一方、Jリーグはシーズン中なのでやはり選手を出したくない。先発だけ記しておくと、コロンビア戦はGK:東口-DF:室屋、昌子、冨安、佐々木翔-MF:山口、柴崎-堂安、南野、中島-FW:鈴木武蔵。これが今回のAチーム。そしてボリビア戦では完全に選手を入れ替えてBチームが先発。GK:シュミット・ダニエル-DF:西大伍、三浦弦太、畠中槙之輔、安西幸輝-MF:橋本拳人、小林祐希-宇佐美、香川、乾-FW:鎌田大地。かなり新鮮。
●コロンビア戦は0対1で負け、ボリビア戦は1対0で勝ったわけだが、あまり結果に意味はなくて、どちらも同じようにスピーディによくボールが回る試合になった。こういったまだら模様のチームでも南米のチーム相手にスムーズにボールが回るのが感慨深い。もちろん、ホームゲームだからこそではあるんだけれど。経験も立場も異なる選手がいっしょになっても同じサッカーができるのは、チーム内のコミュニケーションがしっかりとれている証拠か。このあたりは森保監督の得意とするところなんだろう。
●ポジション別に見ると、両サイドバックは長友と酒井が不在だと、かなり選手層が薄くなる感は否めず。そんななかで西大伍は健闘。なんと8年ぶりの代表戦だったとか。裏を返せばもうベテランの域(31歳)。センターバックは急に人材豊富になってきたが、今回は追い風参考記録といった感も。中盤は久々に山口が復活。小林祐希も久しぶりで、頼もしいプレイぶり。攻撃陣はやはり堂安、南野、中島の三銃士が図抜けていて、3人そろうと一気にクォリティがあがる。香川や宇佐美、乾は彼らを起用できないときの保険みたいになってきた。しかし乾は好調で、体がキレていた。前線は鈴木武蔵がデビュー。しかしインパクトは残せず。国際試合でフィジカル面の優位がなくなったとき、なにで勝負するかが課題。鎌田大地はベルギーで抜群の決定力を見せているようだが、今回は不発。ベルギーではどういうプレイスタイルで売り出しているんだろう。本来ワントップの選手ではないようだが、センスを感じさせる。
●で、コパ・アメリカにはだれが呼ばれるのか、というか、だれなら呼べるのか。今回の代表自体がA代表ともB代表ともつかないチームだったが、それ以上の混成軍が生まれそうな予感。

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