March 29, 2019

フェスタサマーミューザKAWASAKI 2019 記者発表

フェスタサマーミューザKAWASAKI 2019
●27日はミューザ川崎の市民交流室でフェスタサマーミューザKAWASAKI 2019の記者発表会へ。2005年よりスタートした同音楽祭は今年で15回目(東京・春・音楽祭と同じだと気づく)。7月27日から8月12日にかけて、オーケストラ公演を中心に、オルガン公演、こどもフェスタなど全20公演が開かれる。秋山和慶チーフ・アドバイザーは「あっという間の15年だった。その間に日本のみならず世界にミューザ川崎の名が広まった。今年は仙台フィルが参加するが、今後も地方のオーケストラを招いて、首都圏のみなさんに聴いてほしいと思っている」と語った。写真は左より秋山和慶、ホール・アドバイザーを務める小川典子、福田紀彦川崎市長、ホール・アドバイザーの松居直美、日本オーケストラ連盟の名倉真紀、大野順二東京交響楽団楽団長の各氏。
●ミューザ川崎シンフォニーホールを舞台に首都圏のオーケストラが競演する同音楽祭だが、今年の大きな話題は仙台フィルの招聘。高関健指揮でストラヴィンスキーの「サーカス・ポルカ」、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲(郷古廉)と交響曲第4番というプログラム。入室したら記者発表の各席に「萩の月」が一個ずつ置かれていて、そういうわけだったのかと合点。遠慮なくいただく。うまっ!
●ファミリー向けもあれば本格派もあって、各オケでまったく違ったプログラムを用意するのがこの音楽祭。公演ごとに客席の雰囲気もずいぶん異なる。特に目をひいた公演を挙げると、開幕はジョナサン・ノット指揮東響。なんと、バリー・グレイの「サンダーバード」で幕を開ける。リゲティのピアノ協奏曲(タマラ・ステファノヴィッチ)、ベートーヴェンの交響曲第1番とノット流全開。川瀬賢太郎指揮神奈川フィルのロドリーゴ「アランフェス協奏曲」では、渡辺香津美がソリストを務める。エレクトリック・ギターを使う、みたい。藤岡幸夫指揮東京シティ・フィルは芥川也寸志の交響曲第1番がメイン・プロ。あとは一昨年に続いてゲルギエフ指揮PMFオーケストラが招かれ、ショスタコーヴィチの交響曲第4番を演奏する。
●フィナーレは尾高忠明指揮東響。シューマンのピアノ協奏曲のソリストに、浜松国際ピアノコンクールで優勝したジャン・チャクムルが抜擢される。同コンクールの審査委員長でもある小川典子さんによれば「指の回る典型的なコンクール・ピアニストではなく、音楽的な素養の高いピアニスト。こういったピアニストに第1位を与えることができたコンクールを誇りに思う」。
●あとは、音楽祭とは別に10月のミューザ川崎開館15周年記念公演、シェーンベルクの「グレの歌」についても案内あり。ノット指揮東京交響楽団で2公演。すでに当欄でもお伝えしているように、今年は「グレの歌」を3つのオーケストラが演奏するというありえないような偶然が重なっているのだが、「解像度の高いミューザ川崎は巨大編成のこの作品にぴったり」と力強くプッシュ。

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