February 10, 2022

ミケル・バルセロ展 ~ 東京オペラシティアートギャラリー

ミケル・バルセロ展
●東京オペラシティアートギャラリーで開催中のミケル・バルセロ展(~3/25)。実はもう2回、足を運んでいる。場所柄、コンサートの開演前に寄れる便利さもあるのだが、そうでなくてもまた来たくなる場所になっているし、できればもう一回行きたい。遠目に心地よく、近寄って見れば生々しく、ときどき血なまぐさい。動物成分高め。

ミケル・バルセロ 銛の刺さった雄牛
●いくつか異なる系列の作風があるが、特に惹かれたのが「闘牛」テーマ。これは「銛の刺さった雄牛」(2016)。オペラ「カルメン」終幕に登場する闘牛士たちが束になって襲いかかっても、ここまで牛は刺されない。牛受難曲。牛の磔刑図。

ミケル・バルセロ とどめの一突き
●こちらは「とどめの一突き」(1990)。闘牛場を上空から眺めた構図になっていて、今だったらドローン視点と言いたいところだが、90年代にそんなものはない。小さく描かれる闘牛士と牛。赤い布が見える。この一突きとほとんど同時に、キャンバス外ではドン・ホセがカルメンを刺しているはずである。

ミケル・バルセロ 午後の最初の一頭
●これも闘牛なのだ。「午後の最初の一頭」(2016)。豆粒のような牛、そして右方に少し離れた場所に立つ闘牛士。クライマックスはこれからだが、観客の高まる興奮が水しぶき状の形態で闘牛場に投影される。

ミケル・バルセロ イン・メディア・レス
●「イン・メディア・レス」(2019)。中央に闘牛士と牛。ここから同心円状にぐるぐると筆の跡が走っている。闘牛士はわずかに覇気を欠いているかもしれない。思い出すのはヘミングウェイの短篇「敗れざる者」。闘牛士の黄昏。

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「ユベール・スダーン指揮札幌交響楽団の東京公演2022」です。

次の記事は「井上道義指揮読響、服部百音のショスタコーヴィチ」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。

ショップ