March 14, 2022

マキシム・パスカル指揮読響のフランス音楽プログラム

●12日は東京芸術劇場でマキシム・パスカル指揮読響。予定通りにマキシム・パスカルが来日してくれた。ソリストは出演者変更。プログラムは前半がベルリオーズの劇的物語「ファウストの劫罰」から3曲、前橋汀子の独奏でショーソン「詩曲」とラヴェルの「ツィガーヌ」、後半がルベルのバレエ音楽「四大元素」とラヴェルのバレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲でたっぷり。テーマを挙げるなら「踊りと神秘」か。
●パスカルは長身痩躯、指揮棒を持たずに長い腕をくねるように激しく動かしながらオーケストラを鼓舞する。まさに踊りのダイナミズムを体現したかのような指揮ぶりで、ベルリオーズの「ハンガリー行進曲」は猛然として豪快。芸劇の空間いっぱいに響きが満たされる。しかし盛大に鳴らしてはいても、決して響きが重くならないのが魅力。重心高め。後半、ルベルはカオスを表現する冒頭の不協和音がよく知られるが、全体としては清爽として軽快。ラヴェルもシャープ。最後はすさまじい推進力で駆け抜けて、熱狂のダンス。スピード感あふれる壮麗なクライマックスに胸のすく思い。
------
●JFLが開幕。鈴鹿ポイントゲッターズで三浦カズが先発出場した。試合映像はこちら。相手のラインメール青森が前半で退場者を出して鈴鹿にとっては楽な展開になったのだが、カズのボールタッチは非常に少なく、見せ場のないまま後半20分に交代。その後、鈴鹿が2ゴールを奪って2対0で快勝した。観客数4,620人は普段のJFLではありえない盛況ぶり。動員力という点で55歳のカズはいまだにスーパースターで、体も絞れているが、敏捷性や走力ではJFLの若武者たちに到底かなわない。

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「SUICAで新幹線」です。

次の記事は「バッハ・コレギウム・ジャパン記者発表会」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。

ショップ