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January 6, 2023

SOMPO美術館「おいしいボタニカル・アート 食を彩る植物のものがたり」展

SOMPO美術館 おいしいボタニカル・アート
SOMPO美術館で開催中の「おいしいボタニカル・アート 食を彩る植物のものがたり」展が楽しい(1月15日まで)。英国キュー王立植物園の協力のもと、食用となる植物を描いたボタニカル・アート(植物画)が展示されている。たとえば、リンゴ。いろんなリンゴの絵がずらっと並ぶ。で、これらはアートであってアートでないというか、その草花がどのような形態をしているかを正確に伝えるための絵なんである。つまり図鑑みたいなもの。一見すると作家性は薄い。でもそんな植物画であっても、時を経た作品を眺めてみると、そこには時代性なり地域性なりが滲み出ているはずで、やっぱりアートなんだなと思えてくる。
SOMPO美術館 おいしいボタニカル・アート モモ
●これはモモ「ラ・ノブレス」(ウィリアム・フッカー/1818)。この絵はちゃんと中の断面と花の絵が添えてあるのが吉。実も花もわりとなじみのある感じ。なかには「えっ、そんな果物があるの?」みたいなものもけっこうある。
SOMPO美術館 おいしいボタニカル・アート ヘーゼルナッツ
●これはヘーゼルナッツなんだけど、こんなふうに実がなっているんだと知る。どんぐりみたい。ほかにもコーヒーやカカオなどもあった。写真撮影は一部コーナーのみ可。
SOMPO美術館 おいしいボタニカル・アート ヴィクトリア朝のダイニング・テーブル・セッティング
●こちらはヴィクトリア朝のダイニング・テーブル・セッティングを再現した一角。思わずここに座って食事をしたくなる。展示全体に空腹を刺激されるというか、眺めているうちにだんだんと八百屋さんに行きたくなる効果がある。なにかおいしい果物でも買って帰ろう。そう思って帰路にスーパーに寄ってみたが、現実のスーパーはヴィクトリア朝の雰囲気からはほど遠く、お値打ち品の大根と舞茸を買って帰ったのであった。