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August 4, 2023

Hyperionレコードのストリーミング配信がスタートしたので

●イギリスの中堅レーベルとして数々の名盤を世に送り出してきたHyperionレコードが、7月28日からついにストリーミング配信を始めた。開始時点では200作品ほどのタイトルが配信されており、以後、随時タイトルが追加され、来春までにはレーベルが保有する約2500点のアルバムがそろう予定だとか。今年3月にHyperionがユニバーサル・ミュージックの傘下に入ったと発表されたとき、残念がる声も聞こえてきたが、ともあれ配信が始まったことはよかったと思う。以前だったら、あえてストリーミングをしないという戦略も独立レーベルには一理あると思っていたが、ここまで世の中が変わってしまうと、あれだけのカタログを持つレーベルが丸ごとお蔵入りしてしまうんじゃないかと気になっていた(出版界でいえばデジタル化を拒んだ「写研」のように……と言っては大げさか)。
●で、せっかくなので、ご祝儀と言ったらヘンだが、この数日間、積極的にHyperionのアルバムをSpotifyで再生している。こういった配信サービスはユーザーの支払った金額の一定割合(Spotifyは70%だったかな?)を再生回数に応じてアーティスト側に分配する仕組みになっている。だから、クラシック音楽ファンである自分としては、なるべく好きなレーベルとかアーティストの音源をたくさん再生したいという気分になるわけだ。いや、わかってる、配信の世界ではクラシック音楽はマイナーな存在であり、1回再生したところでアーティストに入るお金は本当に微々たるものであることは。どうがんばったところで、ほとんどの売り上げはヒットチャート上位曲に持っていかれる。しかし、だからといって再生しなかったらゼロなのだ。多少、狂ってるかもしれないが、ワタシは過去にCDで購入したアルバムでも、なるべく配信で再生している……。選挙で一票を投じるみたいな感覚で。
●だからHyperion、聴こうぜー、配信音源一覧はここにあるよー、という話なのだが、気になるのはSpotifyで表示される各トラックごとの再生回数。今のところ、自分が再生したアルバムはどれも全トラック表示がない。まだ更新されていないということなんすかね。いったいどれくらい再生されているのか、気になるところではある。主要アーティストはマルカンドレ・アムラン、アンジェラ・ヒューイット、スティーヴン・ハフ、スティーヴン・イッサーリス、アリーナ・イブラギモヴァ他。