●29日の日帰り豊田市遠征ネタをもうひとつ。豊田市美術館で「玉山拓郎 FLOOR」展。これは写真を見てもなんのことやらさっぱりわからないと思うのだが、たったひとつの巨大なインスタレーションのみを展示している。いつもなら企画展や常設展のために使う館内の部屋をいくつも使って、各部屋を茶色い立体物が貫通しているかのように配置される。この立体物、表面はカーペットみたいな感じなんだけど(触れないが)、まったく無機的でシンプルな直方体ないしは平面でしかない。見ようによっては、なんにもない空っぽの部屋にも見えるかもしれない。バックグラウンドには静かなノイズ調の音が流れているのだが、これは設営中の音を録音をした音源を会期いっぱいの長さに引き延ばしているそう。
●巨大立体物はある部屋ではそびえ立ち、ある部屋では壁を貫通し、ある部屋では地を這う。連想するのは成長する生命体。まるで生きていて、美術館内にはびこっているように感じる。照明が一切使われず、外から差し込む自然光だけが光源となっている点も、生命感に寄与していると思う。
●すぐに回れるので自分は2周した。満足。ふだんはもっと常設展の規模が大きいのだが、今回初めて豊田市美術館を訪れた人はびっくりしたかも。
●改修工事中だった髙橋節郎館がリニューアルオープンしていた。
●美術館の後、歩いて豊田スタジムに向かった。美術館内でも名古屋サポの姿を見かけた。