●クラブ史上初めての泥沼の7連敗を喫したマリノス。だが、週末のゲームは7連勝中の首位鹿島を相手に、3対1で快勝。前半にウソみたいなゴールラッシュがあって、3月16日以来の勝利。2か月以上も勝ちに見放されていたのだ。悪夢の前監督ホランドを解任し、ヘッドコーチだったパトリック・キスノーボを新監督に迎えてもなにひとつ好転しないまま連敗街道を走っていたマリノス。Jリーグ創設以来、ここまでどっぷりと降格圏に浸かったのは初めてのこと。このまま最後まで全敗するんじゃないかと思ったほどだが、久々に勝点3をゲット。なにがスゴいかって、勝点3も得たのにあいかわらず順位表は堂々たる最下位だってこと。降格圏脱出まで、勝点8差もある。実際、得失点差を見ても-11で断トツなのだ。真に弱い。
●鹿島戦では前の試合と同様、つなぐサッカーを放棄して、ゴールキーパーから放り込むスタイルを敢行。ディフェンスラインは決して低くないのだが、アタッキングフットボールへの未練はゼロ、シンプルに割り切ったサッカーに徹した。できない戦術をやろうとするくらいなら、戦術以前の気迫で勝負、みたいな感じだ。スタッツを見れば、ボール支配率はわずか34パーセント、パスの本数も成功率もかなり低い。シュート数、枠内シュート数、ゴール期待値、すべてで鹿島が上回ったが、マリノスは走行距離で勝っている。まあ、守備に追われ、走らされただけかもしれないが……。開始4分に永戸、13分にヤン・マテウス、27分にヤン・マテウスと序盤にゴールを立て続けに奪い、これを守り切った形だ。
●前節に続いて、ゴールキーパーは飯倉なんすよ。38歳、マリノス育ち。一昨年に神戸から復帰したときはバックアップのバックアップくらいのイメージだったけど、今や守護神に。
May 28, 2025