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August 25, 2025

ユライ・ヴァルチュハ指揮読響のシュトラウス&ベートーヴェン

ヴァルチュハ 読響
●23日は東京オペラシティでユライ・ヴァルチュハ指揮読響。プログラムはリヒャルト・シュトラウスの「メタモルフォーゼン」とベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」。「英雄」の葬送行進曲つながりで組み合わされた納得の選曲だけど、ありそうでないかも。両曲の編成は対照的。「メタモルフォーゼン」は23の独奏弦楽器のために書かれているので、どんな場所であれサイズは固定。一方、「英雄」の弦楽器は16型かな、コントラバスがずらりと8台並ぶ。オペラシティでの古典派交響曲としてはかなり大きく、前後半で響きの遠近法を見る思い。「メタモルフォーゼン」は緻密、しなやか。身を乗り出して近くで聴きたくなる音楽。「英雄」は編成の大きさから重そうだなと思いきや、始まってみればまったく逆で、歯切れよく推進力に富んだ演奏。時代がかったタメはなく、ていねいで、かつアグレッシブ。葬送行進曲もきびきびと進む。大きいんだけど機敏。
●客席の反応はわりと分かれて、ささっと帰るお客さんも多かったが、熱い拍手が長く続いて、ヴァルチュハのソロカーテンコールに。ここでどっと沸いた。この2曲だと少し早めに終わるが、密度は高い。
●終演後、そのまま同じ階にある東京オペラシティアートギャラリーの難波田龍起展へ直行。次の予定があるので、30分足らずの短い滞在。再訪なので、好きな絵だけを選んで眺める。美術展はたいていの場合、2回目のほうが楽しめる。