●現在開催中の「Jリーグ百年構想リーグ」は変則的な短期決戦。J1を東西の各10チームずつにわけて総当たりをし、最後は東西の同順位で対決する謎方式、しかもPK戦あり。マリノスは開幕から負け、負け、勝ち、負けと予想通りに黒星を重ねて最下位に沈んでいたが、この週末、JEF千葉相手に2対0で完勝。ようやく2勝目を挙げることができた。
●昨季終盤、降格を避けるためにアタッキングフットボールをかなぐり捨てて、ロングボールを蹴ったら、ウソみたい勝てるようになったマリノスだが、今季は大島監督のもとアタッキングフットボールへの回帰を掲げ、その結果として着々と黒星が積みあがっていた。さすがにこのままではまずいと思ったのが、JEF戦は立ち上がりから慎重で、手数をかけないサッカーに。難しいことをせずに、早めに前に蹴る。おかげで次々とチャンスが訪れる。後半7分に遠野大弥のスーパーボレーが(またも)決まり、後半29分には山根陸のパスをペナルティエリア内で受けた谷村海那が豪快なゴールで2点目。そして今季初の無失点。
●この試合、マリノスのパス本数は337で、成功率は68%。どちらもかなり低い。アタッキングフットボール全盛時は600本くらいのパスで成功率は80%を超えていたと思う。「早めに前に蹴る」だと、パスの本数も減るし、成功率も下がる(でもつながればチャンスになる)。やはり、平均的な戦力だと、つなぐサッカーより蹴るサッカーのほうが勝てる。が、観る側が楽しいのはつなぐサッカー。アタッキングフットボールへの回帰を謳ったのは、集客が求められる巨大スタジアムをホームとするクラブの営業戦略もあってのことなのだろう。伝統的にはマリノスは「堅守」のチームだったはずだが、今や監督が「ポステコグルー監督以来のアタッキングフットボールのDNA」などと口にするようになっているわけで、今季も理想主義と現実主義の間をさまよい歩いている。
March 16, 2026