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May 28, 2026

ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮フランス放送フィルのブルックナー

ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン フランス放送フィル
●このブログ、演奏会の話題が続くと、茶色っぽい写真ばかり並んで、揚げ物だらけお弁当みたいになる。唐揚げ、トンカツ、コロッケ、エビフライ、メンチカツ、みたいな。うまそう~(ウソ)。
●さて、27日はサントリーホールでヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮フランス放送フィル。プログラムはモーツァルトのピアノ協奏曲第21番(藤田真央)、ブルックナーの交響曲第7番(ノーヴァク版)。前半、オーケストラは磨き上げられたきらびやかなスイート・モーツァルト。藤田真央のピアノは生気にあふれ、フレッシュ、陰影も豊か。聴きものは独自のカデンツァで、たっぷり。期待にたがわず創意にあふれ、モーツァルトの様式を超えて即興性に満ちている。やっぱり、カデンツァはこうでなくては。カデンツァのおしまいで、ぴたっとオーケストラが入れた。当たり前かもしれないけど、うっかりすると入れないんじゃないか的なタイプのカデンツァだったので。第3楽章のカデンツァも自作(ですよね?)。ソリスト・アンコールは、最初、あれ、なんだろうこの曲と思っていたら、「マイスタージンガー」の旋律がだんだんはっきりと聞こえてきて、最後はオペラの堂々たるエンディングにつながった。会場表記はワーグナー(藤田真央編)「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第3幕より「朝は薔薇色に輝いて」およびフィナーレ。アンコールとしては長いのだが、素直にうれしい。後半のブルックナーにつなげる選曲ということか。
●フランスの楽団が来日公演でブルックナーをとりあげるのは珍しいが、これが期待を大きく上回る秀演。ヴァン・ズヴェーデン、前半のモーツァルトといい、以前のニューヨーク・フィル来日公演といい、自分の好む方向性とはだいぶ違う指揮者だと思っていたのだが、このブルックナーには好感しかない。オーケストラのサウンドが明るく滑らか、ふっくらとして輝かしい。自然体でのびやか、壮麗。深遠さを気取らない感じがいいと思った。実際、ブルックナーの後にアンコールでドヴォルザークのスラヴ舞曲第8番を賑やかに鳴らしてくれたわけで、このあたりのブルックナー観が興味深いところ。日本的な感覚では、ブルックナーにアンコールはまずない。でも、おかげでシンバルとトライアングル奏者の出番が、ブルックナーの第2楽章のクライマックスの一瞬だけで終わらずに済んだ。よかった(?)。
●ブルックナーがメインプログラムなのに、休憩中の男性トイレが空いていた。これは長年のコンサート通いで初めての経験。恐るべし、藤田真央効果、自然の摂理を超越するとは!(違う)。