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August 13, 2026

フェスタサマーミューザ KAWASAKI 2026 フィナーレ 原田慶太楼指揮東京交響楽団

フェスタサマーミューザ 原田慶太楼 東京交響楽団
●11日はミューザ川崎へ。フェスタサマーミューザのフィナーレコンサートで、今年も原田慶太楼指揮東京交響楽団のコンビが登場。全席完売。祭りの締めくくりにふさわしいプログラムで、ファリャのオペラ「はかなき人生」からスペイン舞曲第1番、プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番(久末航)、山本菜摘の「UTAGE~宴~」、チャイコフスキーの交響曲第5番。
●プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番でソリストを務めた久末航は、2025年エリザベート王妃国際音楽コンクールで日本人史上最高位の第2位を獲得した気鋭。今回、ようやく聴くことができた。プロコフィエフの音楽には多面的な要素が渾然一体となっているが、そのなかでもリリシズムを際立たせた演奏だったと思う。線は細めでグロテスクさやユーモアは控えめだが、洗練された技巧の持ち主。ソリスト・アンコールにリストの巡礼の年第1年「スイス」から 第9曲「ジュネーヴの鐘」。詩情豊か。リサイタルも聴いてみたくなる。
●山本菜摘の「UTAGE~宴~」は2024年に原田慶太楼指揮群響で初演された作品で、群馬がテーマになっている。八木節や草津節も用いられて、21世紀の外山雄三「ラプソディ」といった趣。書法は明快。川崎から群馬に想いを馳せる。
●原田慶太楼指揮によるチャイコフスキーの交響曲第5番は、以前、読響でも聴いた記憶がある。そのときも感心したのだが、今回もよい意味でケレン味たっぷり。大きなアッチェレランドからリタルダンドなど自在のテンポ設定で、すこぶるエモーショナル。雄弁でエネルギッシュ。この曲は原田の十八番なのかな。いずれ「コバケンのチャイ5」のように「ケイタロウのチャイ5」と呼ばれるようになるかもしれない。全楽章をアタッカでつなげた。
●カーテンコールで原田はマイクを持って登場。最終日ということもあり、音楽祭のグッズの宣伝をしつつ(昨年やったら売り切れたそう)、毎度のアンコールで山本直純「好きです かわさき 愛の街」。客席は手拍子。この曲、川崎では有名曲みたい。だれかが「これ、ゴミ収集車の曲だ」って言ってた。昭和感が濃厚な曲。久末とともに終演後はサイン会があるためか、カーテンコールを早めに切り上げる気配りマエストロ。サイン会は大盛況で、CDがたくさん売れたにちがいない。このサービス精神、ショーマンシップは立派。