●遅ればせながら、映画館で「Michael マイケル」(アントワン・フークア監督)。ほぼ予備知識なしに見たけど、目と耳がスクリーンにくぎづけ。同時代のスーパースターとはいえ、マイケル・ジャクソンの音楽に興味を持ったことのない自分が、これほど感激できるとは。
●てっきりマイケル・ジャクソンの光と影、栄光と転落を描いたものかと思いきや、そうではなく、少年時代からスーパースターへとのぼりつめる「前半部分」でできている。だから映画のなかではハッピーエンドで終わるんだけど、これは納得で、映画の真の主役は音楽とダンス。次から次へと登場するマイケルの名作(さすがに懐かしい)。どれも色褪せていない。少年時代から並外れた歌唱を聴かせ、ダンスはキレッキレ。すげえな……と思ったところでハッと気がつく。これ、ドキュメンタリーじゃなくて映画だった。じゃあ、歌ってるのはだれ? 踊ってるのはだれ? 役者が演じているとはとても思えない。マイケルそのものじゃん!
●観終わってから知ったんだけど、マイケル役はジャファー・ジャクソン。マイケルの甥(ジャーメイン・ジャクソンの息子)で、ミュージシャンでありダンサー。完全にマイケルが憑依している。これはジャファーが歌ってるの? それともマイケルの歌をテクノロジーの力を借りて被せているの? 途中で顔が変わるのはどうやってるの。子役がちゃんと成長しているのはなぜ。スタジアムでのライブ・シーンが本物に見えるんだけど、どこまでCGなの? すべてがあまりに本物らしくて、狐につままれた気分。
September 7, 2026